出版社内容情報
殺人、自殺、性犯罪……。ゴールデンウィーク最後の夜に起こった七件の事件を繋ぐ意外な糸とは? 藤森紗英も再登場!大人気シリーズ第6弾。
今野 敏[コンノビン]
著・文・その他
内容説明
ゴールデンウィーク明けの朝、出勤した警視庁捜査一課・碓氷警部補の元に、都内で起こった二件の自殺と二件の殺人の報が入る。一見関連性がないように見える各事件だが、発生時刻はすべて同じ日の午後十一時だという。さらにその後、同日同時刻に別で三件の事件が起きていたことが判明。第五係と、再度捜査協力に訪れた心理調査官・藤森は、意外な共通点に気づくが。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道三笠市生まれ。78年「怪物が街にやってくる」で問題小説新人賞を受賞しデビュー。以後旺盛な創作活動を続け、執筆範囲は警察・サスペンス・アクション・伝奇・SF小説など幅広い。2006年『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、08年に『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞及び日本推理作家協会賞、17年には「隠蔽捜査」シリーズで吉川英治文庫賞を受賞。空手の源流を追求する、「空手道今野塾」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
113
文庫本でのこのシリーズ最新作です。主人公刑事もやっと本来的な活動を行っているようです。何作か前に登場した女性の心理調査官も再登場します。都内で同時刻に起きた2件の自殺事件と殺人事件、また3件の事件も起きます。何も関連がないように感じられるのですが、この本の表題がうまく関連しているようです。主人公の家族も最後には書かれています。刑事ものはあまり家庭に恵まれていない作品が多いのですがこれは若干異なる展開です。2019/04/04
のり
90
碓氷シリーズ第6弾。5月6日・午後11時に殺人事件が2件・自殺が2件・強姦未遂が2件・盗撮が1件が起きた。多種の出来事は偶然とは思えない。7件の共通点を探す碓氷達。そこに再び心理調査官の「藤森紗英」が助っ人に。二度目のコンビを組んだ二人。心理学のプロ同士の駆け引きの応酬が面白い。この事件で碓氷の家族への想いが伝わった事に関しては良い機会だった。2019/10/21
ゆのん
69
碓氷弘一シリーズ6作目。やっと文庫落ち!久しぶりに碓氷刑事と再会。嬉しい事に『エチュード』の紗英再登場。同日同時刻に二件の殺人、二件の自殺、三件の性犯罪が起こる。偶然とは考えられない一課長の命により碓氷達は特命班として捜査を開始。心理学に興味大なので面白くあっという間に読了。相変わらずの碓氷に大きく成長した紗英に再会出来楽しくてしようがない。7作目がある事を期待する。2018/05/27
keiトモニ
43
碓氷の妻の“追い焚きしてね”…に、碓氷は“ボタンを押すだけの事だが言われたら腹が立った…我慢すれば済む、夫婦仲は悪くないが…喧嘩するほど仲がいい、あれは何でも言い合える間柄だから”☚いやそうでもない。喧嘩するほど仲は悪くなる。まあしたくもないけどね…。持田臨床心理士“ごみがついていますよ、ほら髪の毛に。その手が伸び額に触れる。瞬間首筋にがくんとショックを感じたような…”これで後催眠にかかったのか?ってもね、ほんとかよ。メンタルクリニック院長水沢瞳、上から目線で元官僚の榊原英資や前川喜平と同じと思ったが…?2018/09/17
ぱなお
33
貰い本。碓氷シリーズ第6弾。同日同時刻に起きた二件の殺人事件と二件の自殺。新たに同時刻に別の時間も発覚し、その関連性を調べることになった碓氷。タイトルがちょっとストレートすぎてネタバレ。ただ、この事件の真相が判明してもその先には、今の司法でどう裁くのかという問題はなかなか厄介で深い。人の顕在意識はたかだか数%で、ほとんどは潜在意識という話はよく聞く。蓋があることで社会でのバランスを保ってる。2018/08/17