中公文庫<br> 五つの証言

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五つの証言

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  • サイズ 文庫判/ページ数 224p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122064454
  • NDC分類 944
  • Cコード C1198

出版社内容情報

第二次大戦前夜、戦闘的ユマニスムの必要を説いたドイツの文豪トーマス・マン。戦争末期、空襲が激化するなか、マンへの共感から戦後を見据えて翻訳した渡辺一夫。この渾身の訳業によるマンの文章と、寛容論ほか渡辺の代表的なエッセイ、中野重治との往復書簡を併せて一冊にする。文庫オリジナル。解説・山城むつみ

内容説明

第二次大戦前夜、狂信主義に抗して戦闘的ユマニスムの必要を説いたトーマス・マン。戦争末期、空襲が激化するなか、マンへの共感から戦後を見据えて翻訳をした渡辺一夫。この渾身の訳業によるマンの文章と、寛容論ほか渡辺の代表的なエッセイ、中野重治との往復書簡を併せて一冊にする。文庫オリジナル。

目次

五つの証言(トーマス・マンの最近の文章を読んで;ボン大学への公開状;ヨーロッパに告ぐ;イスパニヤ;キリスト教と社会主義)
寛容について(文法学者も戦争を呪詛し得ることについて;人間が機械になることは避けられないものであろうか?;中野重治・渡辺一夫往復書簡;寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか)

著者等紹介

マン,トーマス[マン,トーマス] [Mann,Thomas]
1875年、ドイツ・リューベックに生まれる。作家。実科高等学校を中退し、火災保険会社の見習い社員となるが一年で辞め、大学の聴講生となる。29年、ノーベル文学賞受賞。33年亡命。55年没

渡辺一夫[ワタナベカズオ]
1901(明治34)年、東京に生まれる。東京帝国大学フランス文学科卒業。48年、東京大学教授。東京大学名誉教授。フランス・ルネサンスの文学・思想を専攻。訳書にラブレー『ガルガンチュワ物語・パンタグリュエル物語』(読売文学賞)などがある。75(昭和50)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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ロビン

20
フランス文学者で大江健三郎の師でもある渡辺一夫が、戦時中に密かに翻訳していたトーマス・マンの反ナチスの文章4つに、アンドレ・ジードの文章を足して「五つの証言」とした前半に、渡辺自身の代表的エッセイや書簡を併せた後半から成る一冊。マンは、ナチス台頭という人間性の危機にあっては、「詩人」ー心ある知識人は決して沈黙してはならない、と言いナチスに抵抗し続けた。日本ではそうした戦闘的ヒューマニズムや知識人の連帯は殆ど見られなかったことを渡辺は恥じている。非常時に精神的勇気を持つことの難しさと重要さを思わせられた。 2020/01/15

アムリタ

10
作家トーマス・マンの、体制や智識人への悲痛ともいえる訴えと、貫かれた思想。それに強く感応した仏文学者渡辺一夫が、マンを称賛するアンドレ・ジイドの文章と併せて「五つの証言」としたものに自らのエセイ、中野重治との往復書簡加えて1冊にまとめた稀有な本。「このような考え方も世の中にありえるということを死力をつくして判ってもらい…」と渡辺一夫は述べている。 血で書かれた書ともいうべきか、こういうものは埋もれてはならない。特に今の日本にとっても必要な思想! 人として一人一人が、個として思索する時と感じさせられた。2020/04/19

sailor

5
刺さりまくり。 解説の山城むつみは渡辺一夫が綴った序文(終戦の日に師である辰野隆を訪ねたこと)まであわせて『六つの証言』としたけど、読者には解説もあわせて『七つ』としたいほど贅沢な一冊。 ありがとう、中公文庫! ささ、不寛容な時代に抗い戦闘的ユマニスムのほうへ2017/10/16

刳森伸一

4
トーマス・マンがナチスドイツを批判した4つの文章にジッドが付けた序文を加えて「五つの証言」とし、それに訳者の渡辺一夫のエッセイをさらに加えた文庫オリジナル選集。戦前、戦中の日本への反省と共に、戦後日本に対する渡辺一夫の危機感をひしと感じる本であり、その危機感は現代日本において益々強まっていると思う。それに対してユマニストを持って臨むべきと訴える渡辺一夫にどのように応えるのかが問われている気がする。2019/12/20

hatohebi

4
マンの「一切のユマニスムのなかには、脆弱な一要素がある」「その本来の温厚さから出て来る」「ある場合には、ユマニスムにとって致命的なものとなり得る」から渡辺一夫の「思想は本来「甘い」ものなのであります」「ユマニスムなるものは、たとえそれがいかに「甘く」且つ「無力」でありましょうとも、苟も学問や思想に生きようと志した人間は、飽くまでこれを護らなければならぬものと考えます」への接続。「寛容」は『ヒューマニズムについて』も参照。2017/10/04

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