内容説明
「湾岸戦争からソ連解体にかけてアメリカを理解せずに現代の中東・中央アジアを考える限界を痛感した」。多民族多文化国家アメリカと、世界各地のイスラーム世界とは共存しえるか。アメリカとサウジアラビア、イスラエルの関係激変など最新研究を盛り込んだ増補版。
目次
アメリカとサウジアラビアの関係はどうなるか―新版のまえがきに代えて
1(ラシュディー事件によせて;イスラームとテロリズム―アメリカと中東を横断する新しい社会運動;イスラームとアメリカ―自由と民主主義をめぐる非対称;アメリカの多文化主義と民族・人種問題―ロサンゼルス暴動の背景)
2(アメリカ人のイスラーム―ブラック・ムスリム運動を中心に;日米関係とイスラーム―ハンチントン「文明の衝突」をめぐって;「歴史の終わり」に挑戦するイスラーム―フランシス・フクヤマ再考)
3(イスラームとトクヴィル―宗教と自由主義との緊張関係;大川周明による回教徒問題攷究―日本人の見た近代の危機;日本人のイスラーム観―中村廣治郎『イスラム』によせて;ウサーマ・ビン・ラーディンとアメリカ―アメリカ同時テロ多発事件の背景)
著者等紹介
山内昌之[ヤマウチマサユキ]
1947年、札幌市生まれ。北海道大学文学部卒業。東京大学学術博士。カイロ大学客員助教授、東京大学助教授、ハーバード大学研究員、東京大学教授・同中東地域研究センター長を経て、東京大学名誉教授、明治大学特任教授。フジテレビジョン特任顧問と三菱商事顧問を兼ねる。国際関係史、中東イスラーム地域研究を専攻。87年、『スルタンガリエフの夢』でサントリー学芸賞、90年、『瀕死のリヴァイアサン』で毎日出版文化賞、91年、『ラディカル・ヒストリー』で吉野作造賞、2002年、一連の業績に対して司馬遼太郎賞、『岩波イスラーム辞典』(共編)で毎日出版文化賞を受賞。06年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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