出版社内容情報
世間に異議申し立てをし続けた日々をユーモラスに描く。また家族や悪戯三昧の学生時代を回顧。伝説の反骨編集者の原点となるエッセイを初文庫化。
内容説明
感極まって国会乱入!芸術祭なんておやめなさい!ときには、おべんちゃらや、ウヌボレも悪くないのです…。世間の常識に異議申し立てをした日々をユーモラスに描く。また家族の思い出や悪戯三昧の破天荒な学生時代を回顧。伝説の反骨編集者の原点がわかる珠玉のエッセイ集を初文庫化。
目次
国会へ行きましょう
女だけの政治
女性家畜説
現代おべんちゃら術―内容見本の一部
サルまねのすすめ
暮しの中から
高価なものと美しいものと
教祖芸術
無茶苦茶の茶
無茶人のおせっかい
芸術祭おやめなさい
けなげな少女歌手
芸術大学参観記
ボクのこと
風俗のこと
著者等紹介
花森安治[ハナモリヤスジ]
1911(明治44)年、神戸市に生まれる。東京帝国大学文学部美学美術史学科卒業。46年、大橋鎭子と共に衣裳研究所(現・暮しの手帖社)を設立し、雑誌『スタイルブック』を創刊。48年には『美しい暮しの手帖』(後に『暮しの手帖』に改題)を創刊し、没するまで同誌の編集長を務めた。72年、『一戔五厘の旗』で読売文学賞を受賞。1978(昭和53)年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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邪馬台国
10
暮しの手帖の編集長・花森安治の初期エッセイ。結構毒毒しい表現もありますが、その奥には彼の啓蒙意識(上から押しつけるようなものでなく庶民感覚に身を置いた姿勢)を感じます。それから、色褪せない内容もさる事ながら、とにかく文章が並外れて巧い。難しい言葉を使わず、すらすら読めて重厚的で無駄のなく、茶目っ気のある文章は見事です。眼が文章を軽快に追う、気持ちよい読書体験でした。2017/05/07
ようこ
1
価値観や美意識が確立されていて、文章も読みやすかった。もっと他にも読みたくなった。利休のお茶の話、同感2020/12/25