中公文庫
鬼平とキケロと司馬遷と―歴史と文学の間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 249p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122062252
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C1195

出版社内容情報

歴史学の泰斗が歴史を読む楽しみを存分に味わえる本を多数紹介。古典的名著から時代小説まで書物の世界を自在に旅する最良の案内書。

内容説明

研究者として膨大な専門書や史料を読むかたわら、余暇に手にとる古今東西の古典や時代小説に耽溺する―歴史学の泰斗が、これまでに出会った数多の本から、歴史を読む楽しみを存分に味わえるものを紹介。古典的名著から小説、エッセイまで、書物の世界を自在に旅する最良の案内書。

目次

序章 歴史の楽しみ―司馬遷からマスペロへ
第1章 江戸のロマン―鬼平と河内山のピカレスク
第2章 政治リアリズム―ローマ・徳川日本・イスラーム
第3章 「歴史とは何か」―イブン・ハルドゥーンと内藤湖南
第4章 幕末騒動始末記―新選組のぐるり
第5章 明治という時代―夏目漱石と乃木将軍
終章 新しい教養へ―江戸情緒と泰西趣味を超えて

著者等紹介

山内昌之[ヤマウチマサユキ]
1947年、札幌市生まれ。北海道大学文学部卒業。東京大学学術博士。カイロ大学客員助教授、東京大学助教授、ハーバード大学研究員、東京大学教授・同中東地域研究センター長を経て、東京大学名誉教授、明治大学特任教授。フジテレビジョン特任顧問と三菱商事顧問を兼ねる。国際関係史、中東イスラーム地域研究を専攻。87年、『スルタンガリエフの夢』でサントリー学芸賞、90年、『瀕死のリヴァイアサン』で毎日出版文化賞、91年、『ラディカル・ヒストリー』で吉野作造賞、2002年、一連の業績に対して司馬遼太郎賞、『岩波イスラーム辞典』(共編)で毎日出版文化賞を受賞。06年、紫綬褒章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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KAZOO

87
山内先生の本に関する随筆集で岩波書店で出版されたものを読んだのですが文庫でも出されていたのですね。主に歴史ものが多く私は今鬼平犯科帳を再読しているので2章にある「江戸のロマン」で鬼平のことが書かれていて愉しみました。先生と鬼平が架空の対談をしています。「歴史とは何か」ではイブン・ハルドゥーンと内藤湖南を取り上げておられます。私も読んだことがあるのですがやはり読み方が全然違うことを知らされました。2023/06/04

うえ

5
「ワシントンの英大使館に勤務中、バーリンは米英首脳がシオニストの煽動を非難しパレスチナ問題を連合軍の勝利後まで据え置こうとする共同声明を出すことを察知した…彼はこれをリークし両首脳の声明をつぶしてしまった」「自己中心主義は君主の常であり、徳川綱吉だけを咎めるにはあたらない。しかし綱吉の場合はかなり度を越していた。自分が行為あふれる仕草や行動を示したときに、相手方の反応が自分の好感度にそぐわない場合、その屈折感はさらに増幅されがちになる。そしてうまく心中で自己処理できない場合は、相手にむごく反応してしまう」2016/07/27

ひらっち

1
歴史にまつわるエッセイを集めたもの。 個人的には、和漢洋の知識をバランスよく勉強することが重要という意見は同感。今の時代西洋の知識に偏りすぎている気がしている。何故なら、西洋の要素を分解して専門とする思考方法に限界が来ていると思われる。東洋の全体を把握する考え方が必要ではないか。2018/03/21

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