中公文庫<br> 一老政治家の回想 (改版)

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中公文庫
一老政治家の回想 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 310p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122061897
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C1131

内容説明

新聞『日本』の記者として活躍、犬養毅の知遇を得て政界入り、大正デモクラシー真っ只中にあって犬養を支え、政党政治確立に尽力する。やがて二大政党制の欠陥が露わとなるなか犬養は兇弾に倒れ、政党政治は終焉を迎える…。議会政治の裏側を知り尽くした傲骨の政治家の証言。

目次

世の中に出るまで
新聞『日本』の思い出
歴史は信ずるに足らず
抛り出した基盤「信濃」
浪人に推されて政界入り
革命中国との因縁
憲政擁護の大火事
三党首覚書の由来
いわゆる「宮中某重大事件」
普選問題を中心として
政革合同して政界引退
犬養内閣をつつむ雰囲気
人間木堂を語る
それからは浮世のお礼奉公

著者等紹介

古島一雄[コジマカズオ]
1865年、但馬(兵庫県)豊岡藩士の家に生まれる(祖父は同藩勘定奉行)。88年、『東京電報』(後に『日本』)の記者となり、その後、『九州日報』『萬朝報』等で活躍。『萬朝報』入社の頃、犬養毅の知遇を得る。1911年、衆議院補欠選挙で当選、立憲国民党(後に革新倶楽部)に所属。以後、六回連続当選。後に貴族院の勅撰議員となる。24年、加藤高明内閣(護憲三派連立)で、犬養逓信大臣の下で政務次官を務めた他は政府には所属せず、政治生活四十年を在野の一政客として過ごした典型的な「党人」政治家。52年に死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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roatsu

7
黎明期の新聞人でもあった著者が日清戦争に従軍し、前線での悲惨な将兵の実態と黄海海戦の大勝に至る裏での艦隊内の薄氷を踏むが如き作戦と心理の経過を見聞し、事実のみ短絡的に捉えて知った風な気になることを当時の銃後に戒めた「歴史とは信ずるに足らず」の一文は現代にも通用する至言。明治大正昭和初期と日本の中枢で生きた一選良の回顧を通して、主にメディアや政治を中心に生身の人間が織りなした近現代史上の行間、藩閥支配から本格的政党政治へと向かった政治の、されどどこまでも生臭い普遍の本質など多くを学べる意義深い一冊と思う。2016/02/17

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