内容説明
アパレルショップをリストラされた沙智は心機一転、ファッション誌の編集者を目指して出版社へ。しかし、配属されたのは販売促進部―通称“ハンソク”。しかも無名作家の小説を「ミリオンセラーにせよ」との特命まで課せられた。編集、書店をはじめ業界全体を巻き込んだ新人営業女子の活躍が始まる！
著者等紹介
里見蘭［サトミラン］
１９６９年東京都生まれ。早稲田大学卒。２００４年『獣のごとくひそやかに』で小説家デビュー。２００８年『彼女の知らない彼女』で第２０回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
274
超熱い！泣ける！読書好き、酒好きを泣かせる『頑張る女性応援ストーリー』本好きが基で孤独となった沙智、以来全く読めなくなった。本を読むことで疎まれ孤独になるより女としての魅力を磨き孤独を脱したいと。我ら読書家達が狂喜乱舞する『お薦め作品のベストセラー化』皆さんありますよね『登録数こんなに少ないのは勿体ない、こんなに面白いのに！』と思う本が多いこと。やりたい！この役目努めたい！無償でもやりたい！『涙なしに読める奴がいたら人間じゃない、お前ら全員叩っ斬ってやる』この言葉に共感しない読書家はいないでしょう‼️🙇2020/05/25
みゆ
74
初読み作家さん。出版社を舞台にしたお仕事本。ファッションにしか興味のなかった女の子が販売促進部に配属、書店営業を行うことに。出版社と書店の内実が一から分かり面白い。パターン配本とか減数調整とかビックリです(´⊙ω⊙`) そんな中、無名作家さんの売り出しに奮闘する主人公。周りを巻き込んでいくサクセスストーリーにワクワク♡ 見事ヒットして大団円かと思ったら大チョンボ発覚、その後の再一致団結がまた爽やか。元気の出るビタミン本、読友さんありがとう～ヽ(^o^)丿2020/06/28
takaC
74
書店関係者として、徳川、長曽我部、上杉、毛利、北条、浅井、明智、武田といった面々が登場するが彼ら相互には期待したような人間関係はなかった。そもそも国盗り合戦しているのは出版社だと書かれていたし、合戦自体はほとんどフォーカスされていなかったしね。2016/06/04
ユメ
47
子供の頃、自ら本に囲まれて育ったという主人公のことは無条件に応援したくなる。ましてや、「どうか読みたい本を全部読むまではあたしを死なせないでください」とお祈りするような子なら。沙智が再び小説を読めるようになるのを、そして出版社の営業として成長していくのを、熱を込めて見守った。出版業界、殊に本の流通形態についての知識が得られるのも嬉しいところ。ある光景を目にして沙智が呟いた「読者に届いて、本ははじめて本になるんですね」という言葉を噛みしめると、改めて私たちの元に本を届けてくれる人たちへの感謝が込み上げる。2016/05/12
ジュール リブレ
30
最近の本の装丁は、どうして全部、こうなってしまうのか…。などと思いつつ、中身はバリバリのお仕事小説でした。出版社の販促部門を舞台に、ほんとのミリオンセラーを出す姿。楽しかったです。お勧めでしたよ。2015/07/22
