中公文庫
江口の里―初期短篇集 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 270p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122060159
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

カトリック神父と芸者との美しい魂の邂逅をえがく表題作のほかに、「海鳴り」「とろろ昆布」「蚊と蝶」「人形浄瑠璃」の四篇を収める。新しいものと古いものが入り交じる時代に、人間の美しさとは何かをみずみずしい感性で問うた初期短篇集。

著者等紹介

有吉佐和子[アリヨシサワコ]
1931年(昭和6年)和歌山市に生まれる。東京女子大学短大英語科を卒業。在学中、『演劇界』の懸賞論文に応募して連続入選。同人雑誌『白痴群』を経て第十五次『新思潮』同人となる。1956年、「地唄」が文学界新人賞候補、また芥川賞候補となり、その後次々に意欲作を発表。『華岡青洲の妻』により女流文学賞、『出雲の阿国』により芸術選奨文部大臣賞、日本文学大賞、婦人公論読者賞を受賞。小説家、劇作家、演出家として広く活躍した。1984年8月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shoji

75
有吉佐和子さんの初期の作品とのことです。 読みなれたドロドロの人間模様や、社会を深く風刺することも少々遠慮気味。 まだまだ有吉佐和子さん若かったのかしら。2016/12/26

まある

5
大好きな作家のひとりである有吉佐和子さんの初期短編集。 期待して読んだが、何かいつもの有吉さんの文章ではない印象。 一言で言うなら、読みにくい。物語に入り込めない。有吉さんらしいテンポもなく、有吉さんが描く色彩の美しさも感じられない。 頑張って読もうとしたが、適わなかった。 わたしの心情が乱れていて、伝わらなかっただけかもしれないので、再読したいと思う。2015/02/19

YH

5
やはり、女性同士のせめぎ合いが有吉さんの真骨頂だと思うので、とろろ昆布が一番らしいけれど、人形浄瑠璃や蝶と蚊もすごく良かった。長年、観なきゃと思っている文楽、未だ観ていないので重い腰を上げようと思う。2014/12/28

真珠

4
5つの初期短篇集。昭和33年発表。1番好きなのは「蚊と蝶」。差別用語という人もいれば、ちゃんとした職業の名前だという人がいる。目の不自由な人の話なので、微妙なのかもしれない。妻が不貞を働き、夫が策を練る。とにかくあっぱれ!腕に技術さえあればやり直しはできる。今だと書けない小説かもしれない。2023/06/03

rinrinkimkim

4
人形浄瑠璃:住大夫師匠の「なほになおなお」にも書かれていた業界分断がテーマ。ビミョーに名前すり替えているけどわかる人にはわかるでしょう。 蚊と蝶:主人公、もう少し早く病院へ行っていたら奥さんになめられずにすんだかも?でも有吉さんらしいラストです。とろろ昆布:前作の子供は誰の子?じゃないけど財布泥棒はだれ? 有吉さんは犯人捜しがテーマじゃなくって罪を擦り付けたり嘘をついたりしながら成り上がる女の「はしたなさ」を読めということなんでしょうな。もう止まらない有吉祭です2017/04/19

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