中公文庫<br> 探偵夜話―岡本綺堂読物集〈4〉

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中公文庫
探偵夜話―岡本綺堂読物集〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122058569
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

死んだ筈の将校が生き返った話、山窩の娘の抱いた哀切な秘密、駆け落ち相手を残して変死した男の死因など、探偵趣味の横溢する奇譚を集めた好調第四集。

内容説明

死んだ筈の将校が生き返った話、山窩の娘の抱いた哀切な秘密、駆け落ち相手を残して変死した男の本当の死因、空き家に出入りする娘は本当に毒婦か、娘義太夫の美貌の太夫に毒を盛ったのは誰、など、探偵趣味の横溢する奇譚を集めた好調第四集。附録として単行本未収載の短篇二篇を添える。

著者等紹介

岡本綺堂[オカモトキドウ]
1872年(明治5)東京生まれ。本名は敬二。元御家人で英国公使館書記の息子として育ち、「東京日日新聞」の見習記者となる。その後さまざまな新聞の劇評を書き、戯曲を執筆。大正時代に入り劇作と著作に専念するようになり、名実ともに新歌舞伎の作者として認められるようになる。1917年(大正6)より「文藝倶楽部」に連載を開始した「半七捕物帳」が、江戸情緒あふれる探偵物として大衆の人気を博した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

45
まさかの青蛙堂続編は探偵小説。『青蛙堂鬼談』の数々の超自然めいた怪談話とは趣を異にして、今回は人間の業をテーマにした話が中心となっている。探偵小説だから当たり前と言えば当たり前だけど。「剣魚」とか「蛔虫」みたいなバカミス風の話もあると思えば、「有喜世新聞の話」「山の秘密」みたいなしみじみとした話もあり収録作品の幅は広くなっている。明治の世相を反映した話に、読み応えのあるものが揃っている印象。綺堂といえばしみじみとした怪談話で探偵小説とはかけ離れた印象があったが、よく考えると『半七捕物帳』の作者なんだよな。2013/11/04

澤水月

24
「山の秘密」物凄い衝撃作!! 綺堂に注目契機は昨今多い山怪談再録ものの中でも極めて端整な文に惹かれたからだが、コレは余りのヤバさ恐さに再録無理…まつろわぬ民・山窩がかつてどう見られていたかが判る。蟲惑的なのがまた危険。植民地時代の欧米人が元の地の民に接した態度と似ているとも思えた。探偵風味人間怪談が基本綴られるがエエッ!と声上げるほど素っ頓狂なトリックも。狸尼、廻虫など女性の官能と切なさ溢れてもいる。実在の新聞ネタから込み入った物語綴る有喜世新聞…キーとなる魚が大鯔=「大ボラ」なのは狙ってるよね?2018/09/13

林 一歩

23
既読の作品が多かったものの、綺堂翁の文体は読んでいて妙に落ち着く。附録の初読2編が嬉しかった。2013/12/18

ちくわん

21
1927年5月の本。春陽堂を底本としたKindleで読了。火薬庫、剣魚、医師の家、椰子の実、山の秘密、蛔虫、有喜世新聞の話、娘義太夫、穴、狸の皮、狸尼、百年前の黒手組の12話。どれも「世にも奇妙な」夜話。なかなか深い。2023/01/14

musis

18
人の仕業なのにどこか怪談めいていて奇怪。今生きる世界も、ほんとうはこうした怪談に溢れているのかもしれない。語り口に惹かれる。有喜世新聞の話が印象に残った。2014/06/21

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