出版社内容情報
会津藩の軍事取調役かつ公用人だった山本覚馬は、幕末維新史の最重要人物の一人である。その生涯と事績を、象山、西周、妹の八重、新島襄、蘇峰・蘆花など、多様な人間関係の中に描き出す。
内容説明
会津藩士山本覚馬は、佐久間象山に学んだ幕末・維新期の最重要人物である。藩主松平容保について上京、新撰組を配下に置き、禁門の変では砲術家として活躍した。また、新島襄を支援し、日本初のキリスト教学校同志社を設立に導いた。覚馬の生涯と事績を多彩な人間関係の中に描き出した先駆的評伝。覚馬が刊行に尽力した西周著『百一新論』を付す。
目次
第1部 目あかし伝―盲人・山本覚馬のこと(会津武士のゆくえ;幕末の洋軍学者;盲いたるひと;泰西の風;京都東山の山麓で)
第2部 山本覚馬とその周辺(伝統と近代の人間的相剋―『黒い眼と茶色の目』にふれて;近代日本をつくった会津の人々)
付録 西周『百一新論』(山本覚馬序文)
著者等紹介
松本健一[マツモトケンイチ]
1946(昭和21)群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院在学中に『若き北一輝』(現代評論社)を発表。以後、日本の思想・政治・文学についての評論活動を展開。現在、麗澤大学教授。著書に、『近代アジア精神史の試み』(岩波現代文庫、アジア・太平洋賞受賞)、『評伝北一輝』(全五巻、岩波書店、毎日出版文化賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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