中公文庫
私の昭和史〈上〉―二・二六事件異聞

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  • サイズ 文庫判/ページ数 287p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057616
  • NDC分類 210.7
  • Cコード C1121

内容説明

二・二六事件をはじめ昭和維新運動の機動力とされる「青年将校グループ」とは、どのような人たちだったのか。本書はその中心人物であった著者が、実際に体験したことのみを客観的に綴った貴重な記録である。上巻は大岸頼好との出会いから、相沢三郎と過ごした昭和十年の年始までを収録。

目次

1(残生;大岸頼好との出合い)
2(天剣党以来;十月事件の体験;出征から凱旋まで;十一月二十日事件)

著者等紹介

末松太平[スエマツタヘイ]
1905年(明治38年)北九州市に生まれる。小倉中学校、広島陸軍幼年学校を経て27年(昭和2年)陸軍士官学校(三十九期)卒業。35年陸軍大尉。36年2月の二・二六事件により起訴され、37年1月陸軍の軍法会議で禁錮四年の判決を受け免官。39年出獄(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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yamatoshiuruhashi

25
昭和38年、戦後18年にして東京オリンピックの前年、二・二六事件から27年目に刊行された「青年将校」(当時の軍当局によれば「一部将校」)の中心に近かった青年だったひとりの回想録とでも言う一書。随分昔に本屋で見かけたが当時は単行本で高くて手が出なかった。文庫本上下に刊行されたものを読む。二・二六事件を中心として当時の関係文書は手記、創作を含め随分読んできたつもりであるが、これはもっと早く読むべきだった。事件の当事者をはじめ当時を歴史として語る書籍に登場する人々が生身の人格を持った個人として登場する。下巻へ。2018/07/15

go

4
なんだこれめちゃくちゃ面白いんだが。それは歴史的な事件に関わった人の記録だから当然面白いんだが、小説の様に面白い。文章が明晰で読みやすいのがありがたい。革新というのが何なのかは自分にはよくわからなかった。しかしとにかく現状を変える為にやるんだ、やると言われたら計画も何も聞かずにやるという心持ちはすごい。この空気というのは後の安保闘争にも通づるものだったのではないか。下巻も楽しみ2021/02/13

アレカヤシ

2
国家革新=暗殺、で、事後の事は全く考えられていないのは、現代に毒された私には疑問。だけど、このころの軍人はやはり武士であって、後は大御心を待つ、という姿勢だったのかなとも思う。それにしても、青年将校たちの激しく純粋な至情には感動する。これが本当の日本人なんだなあと思う。私には生まれた時から、このような心は微塵もない。もはや、現代に生きる私は、日本人ではないのかも知れないとも思えるくらい。辻政信大尉とその著書「亜細亜の共感」に対する抗議、批判は凄まじい。P238~262までの長きにわたっている。2018/03/30

ユコリン

0
非常に読みやすく、理解しやすい。二・二六事件の全体像を再構築しながら読了。下巻も楽しみです。2021/12/07

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