中公文庫
旗本始末―闕所物奉行裏帳合〈4〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122054363
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

逐電(失踪)した旗本の行方を追う扇太郎は、借金の形に娘を吉原に沈める旗本が増えていることを知る。また大御所(家斉)派と家慶派の幕閣の対立に乗じて、狂い犬の一太郎が人身売買を禁じる法を逆手に吉原乗っ取りを目論んでいた。江戸の闇の支配をめぐる争いに呑み込まれ、扇太郎の太刀が鞘走る。

著者等紹介

上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。97年小説CLUB新人賞佳作。2001年作家デビュー。歯科医院を営みながら、時代小説を中心に活躍。『孤闘 立花宗茂』で第十六回中山義秀文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

小梅@灯れ松明の火

10
だんだん面白くなってきたこのシリーズ。なにより榊扇太郎のキャラクターがいいですね。けして清廉潔白という人物像ではなく、少々ダーティーな部分もある。そして登場人物同士の関係性がみんなバラバラなんですね。相手に全幅の信頼をおくということがない。たとえば直接の上司である鳥居耀蔵との関係は、鳥居にとって扇太郎は出世のための駒であることを隠そうともせず、扇太郎も鳥居を嫌っているのですが、弱みを握られているため走狗とならざるを得ない。天満屋孝吉にしてもそう。朱鷺だけが漸く扇太郎に心を開いてきたとゆう感じでしょうかな。2011/09/11

Aki

9
鳥居と決別?って訳ではないだろうけど、やっと言いたいことを言った感じで、ちょっとすっきり。でも、これからが大変なんだろうなぁ。 朱鷺は出番少ないけど、いるだけでお話の雰囲気が変わっていいな。2012/09/14

タカシ

7
失踪した旗本を調べる扇太郎。その裏には吉原を狙っている狂い犬の一太郎がよ吉原と品川で戦いが始まる。扇太郎と狂い犬の戦いが本格的になり面白くなってきた。吉原乗っ取りの対処もやり返してスッキリでした。次巻も期待。2014/12/25

三田主水

7
今回の事件は、失踪した旗本探し…と思いきや、これがなんと吉原乗っ取りの陰謀に繋がっていくとは脱帽です。吉原攻防戦は、考えてみると上田作品の定番の題材ですが、しかし何度描かれても面白い。その一方で、忠義や使命がなんのその、不幸な女性のために命を賭ける扇太郎が実にいいのです2011/02/25

harhy

6
旗本の苦難を利用して、吉原と品川の争いに。裏と表、それぞれ権力の中で管轄外の命令のため奔走する扇太郎が、ちょっと可哀想そうだね。2013/08/15

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