中公文庫
久遠〈下〉―刑事・鳴沢了

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  • サイズ 文庫判/ページ数 374p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122050877
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

絶体絶命の窮地に立たされた鳴沢了。孤立無援の中、自らの無実を証明するため、奔走するが……大人気シリーズの最終巻、堂々刊行。

内容説明

情報屋に続き、警視庁公安部の山口が殺された。再び鳴沢に嫌疑がかかる状況で…。身の潔白を証明しようと奔走するも、同僚に警察内部の圧力がかかり、いよいよ孤立無援の状況に。ようやく謎の言葉「ABC」が大規模な国際犯罪に繋がることを掴むが、捜査は行き詰まる。ついに敵の銃弾は、鳴沢に向け放たれたのだった。

著者等紹介

堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。新聞社勤務のかたわら小説を執筆し、2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

choco

69
鳴沢シリーズのラスト。ハラハラさせられっぱなしの鳴沢にこんなにも沢山の仲間がついてきてくれたことに本当に素晴らしく泣きそうになった。心から信頼できる仲間が私には何人いるんだろう。いつも熱く突っ走る鳴沢だが今回はホンマにあかんやろー。とツッコミながら読んだがラストはまさかのハッピーエンド♡幸せになってほしい!私にこのシリーズを教えてくれた読友さんに感謝します。2016/10/30

のり

68
鳴沢に迫る脅威。過去の事件での逆恨みで二つの組織から狙われる。命がいくつあっても足らないような状況。タフな鳴沢でも心身共に悲鳴を上げそうだ。一匹狼のイメージがいつの間にか、相棒達や信者まで出来た。疫病神的なことに変わりないがだいぶ丸くなった。荒尾医師や村山モータースの若者とのやり取りも何か微笑ましい。個人的には「優美」より「冴」派だったけど、良かったね。鳴沢了。2022/07/09

茉莉花

62
同僚の美鈴を人質に取ったと連絡があり、現場に向かった了は嵌められたことに気がつく。敵と対峙し、逃してしまうが、彼女が無事だったことにホッとする。そんな時、横浜地検の城戸南に呼び出される。城戸も岩隈の件を別方向から追っているようで…。『孤狼』で潰したはずの警察組織“十日会”の残党が了を狙っていると狙いを定めていく。さらには、乱暴な妨害をしてくる中国マフィアらしき人物ら。この二組の繋がりが見えず、了はもやもやとする。2022/02/28

タツ フカガワ

60
一匹狼が身上の鳴沢に、新潟県警の星、大西が「随分仲間が増えたんですね」というあたりから、彼らとの絆も絡めて熱い物語へとなっていく。大西をはじめ、元刑事でいまは寺の住職の今や鳴沢の相棒藤田、そして『神の領域』の横浜地検検事城戸と事務官直ちゃんらがじつにいい味出している。で、なにより驚いたのは事件の真相、ではなくて、ハードボイルド小説らしからぬ“ハッピーエンドすぎる”結末。その後の鳴沢がちょっと想像できないくらいでした。2022/10/07

RIN

56
最後だから大事に読もうと思っていたのに気が付けば怒涛の一気読み^^;シリーズ以後の外伝やゲスト出演に感じていた違和感の正体はこの経験だったんだ、と納得の最終巻。やたら尖がって強がって気負っていたシリーズ第一作から思えば随分遠くへ来たものだ。よい歳の取り方をし、よい年月の過ごし方をして生きていけば、後悔を繰り返しつつも自ずと人は魂の年輪と繋がりの厚みを増していくものなんだなぁと、しみじみ思いつつ読了。事件解決篇じゃなく、プライベート鳴沢の外伝も期待してます、堂場さん!2016/11/20

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