中公文庫<br> 認められぬ病―現代医療への根源的問い

中公文庫
認められぬ病―現代医療への根源的問い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 252p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122030671
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1195

内容説明

長い闘病の苦難を通して現代医療の体質を問い、生きる希望を語る。繰り返す入退院、薬の副作用、医師の辛い態度、心身をさいなむ痛み、そして車椅子生活…。精神的肉体的に追いつめられながらも、もちこたえた日々を綴った感動の記録。

目次

1 今は手術の時期ではない
2 手術は終わったんだ
3 いいかげんにしなさい
4 この人は放っておいていいよ
5 やめる時がきたんだ
6 仕事をなくしたってきっと生きられる
7 それでは私もこのまま…
8 わからないということの中には望みがあるのに
9 土にかえっていく…
10 抗コリン剤の副作用!
11 死んじゃだめだよ、死なないでくれ
12 神の前に、神とともに、神なしに生きる
13 己が無残を生き尽くさむと

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いちりんご

15
看護学校の先生から紹介されて読んだ本。今よりも少し前の設定だけど、医療従事者の対応が患者にどれほど影響を与えるのか考えさせられた。これから看護を学んでいく上で読んで良かったと思った。2014/10/22

ネギっ子gen

14
【座右の書】長く病に苦しんだ生命科学者が、<病気そのものの苦しみよりも、医療から受けた苦しみのほうがずっと大きかったと告白せざるをえない/どの場面がどのように辛かったのかということを率直に語ることによって、患者心理の一端を書き表わせるのではないか>と、小説形式で世に問う。【医療体験の中で最も辛かったこと】<病気の原因が精神的なものであると言われたことではなく、精神的な原因で病気になるような人には手を貸す必要がないという態度で接せられたことである>。「現代医療への根本的問い」と題した柳田邦男氏の解説あり。⇒2020/10/31

明るい果物

5
医療の侵襲性について考えよ、の課題としての本。それは置いといて、読んだ感想として、原因が分からないって、辛いだろうなと思いました。中でも医者の口から「仕事に行きたくないからでしょう」「ワガママ」「女なんだから、」「ほっといていいよ」などの言葉が出るとは…。いつでも患者の訴える痛みや苦痛に寄り添うことを大前提に、理論的に治療できるようにならねばならないと思いました。きちんと説明するのが大事だよなあ。この時代の医療から良くなったことを信じよう。2016/04/20

あきこ

3
友人からのお勧めの本だった。読んで衝撃と共になんとなく感じていた医療へのわだかまりが納得できたような気持ちになった。医療から受ける苦しみというのは人災である。どんな些細な病気であっても治りたいから通院するのである。長い待ち時間、医療費、などを考えても救われたいから通うのである。なのに、医師の態度ったら!と思ったことは誰にでもあるだろう。作者は人並みならぬ苦しみと共に医療からも苦しめられた記録を残してくれた。もっと世の中に治療というもの、人間を診るということの大切さを訴えてくれた。多くの人に読んでもらいたい2011/05/30

yomineko@猫と共に生きる

2
原因不明の吐き気に苦しむ著者。この状態で活動されていたとは・・・科学者だがとても母性を感じる柳澤先生が大好きです。2009/03/16

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