出版社内容情報
アメリカの政治哲学者ロールズは『正義論』で、公正な社会を構想し功利主義を批判、社会契約説を現代から再構成した。民主主義の原理ともいえるその理論は、社会倫理の議論を捲き起こす。国際社会の中で、自由、権利、財・資源、義務は、どう分配されうるか。本書では、サンデルの立脚地であるコミュニタリアニズムなど六つの代表的視点を取り上げ、現代の課題に思想家たちがいかに応答したかに迫る。現代正義論の入門書。
神島裕子[カミシマユウコ]
著・文・その他
内容説明
「公正な社会」とはどういったものか。権利や財の分配で可能になるのか。米国の政治哲学者ロールズは、一九七〇年代以降、社会のあり方を根底から問い直し、世界に新たな地平を切り開いた。ロールズの考えを起点にリバタリアニズム(自由至上主義)やコミュニタリアニズム(共同体主義)など六つの思想潮流から正義とは何かを問う。格差や貧困など現実課題との接点に、個人の幸福を支える平等な社会の可能性を探る。
目次
序章 哲学と民主主義―古代ギリシア世界から
第1章 「公正としての正義」―リベラリズム
第2章 小さな政府の思想―リバタリアニズム
第3章 共同体における善い生―コミュニタリアニズム
第4章 人間にとっての正義―フェミニズム
第5章 グローバルな問題は私たちの課題―コスモポリタニズム
第6章 国民国家と正義―ナショナリズム
終章 社会に生きる哲学者―これからの世界へ向けて
著者等紹介
神島裕子[カミシマユウコ]
1971年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程(国際社会学専攻)修了。中央大学商学部准教授などを経て、立命館大学総合心理学部教授。博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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