中公新書<br> 日本語を翻訳するということ―失われるもの、残るもの

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中公新書
日本語を翻訳するということ―失われるもの、残るもの

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  • サイズ 新書判/ページ数 190p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121024930
  • NDC分類 837.4
  • Cコード C1282

出版社内容情報

「古池や蛙飛び込む水の音」芭蕉のこの俳句を英語で説明するとき、「蛙」をfrogとfrogsのどちらで訳すべきだろうか。単数か複数かを決めないまま翻訳することは英語では許されない。
ほかにも「ちらちら」「どんどん」などのオノマトペ、「雨ニモ負ケズ」の漢字カタカナ交じりの表記、「顔が能面のようだ」といった比喩など、翻訳困難な日本語表現を紹介。
夏目漱石も村上春樹も登場する、海を越えた日本語論。

牧野成一[マキノセイイチ]
著・文・その他

内容説明

「古池や蛙飛び込む水の音」芭蕉のこの俳句を英語で説明するとき、「蛙」をa frogとfrogsのどちらで訳すべきだろうか。単数か複数かを決めないまま翻訳することは英語では許されない。ほかにも「ちらちら」「どんどん」などの擬音・擬態語、「雨ニモ負ケズ」の漢字カタカナ交じりの表記、「顔が能面のようだ」といった比喩など、翻訳困難な日本語表現を紹介。夏目漱石も村上春樹も登場する、海を越えた日本語論。

目次

序章 翻訳とは、つまり、何だろう?
第1章 こぼれ落ちる響き
第2章 ひらがな、カタカナ、漢字
第3章 比喩は翻訳できるのか
第4章 過去の話なのに、現在形?
第5章 日本語の数はおもしろい
第6章 「ですます」が「である」に替わるとき
第7章 受動文の多い日本語、能動文の多い英語
第8章 翻訳に見る「日本語」の文体

著者等紹介

牧野成一[マキノセイイチ]
1935年東京生まれ。早稲田大学で英文学を、東京大学で言語学を学ぶ。64年にフルブライト給費生としてアメリカに留学、68年にイリノイ大学でpH.D.を取得。68年から91年までイリノイ大学で日本語・言語学・日本文化を教え、91年にプリンストン大学東洋学科教授に就任。2012年に退任。プリンストン大学名誉教授。2003~05年に全米日本語教育学会長を務め、07年には日本語教育学会賞を受賞。2014年、瑞宝中綬章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

58
有名な和文と訳された英文を並べ比較することで、日本語の多様性があらわになる。読点のリズムなどは念頭になかったため勉強になった。翻訳の凝縮された苦労に触れた感じがした。2018/07/29

禿童子

30
主に文法的な視点から見た翻訳可能性というよりも翻訳不可能な要素を日本語と英語に焦点を当てて検証する本。翻訳入門書で指摘される内容が多く、目新しさはないが、それぞれの言語運用者の心理傾向についての解釈は面白いと感じた。「比喩は翻訳できるか」から引用:「作家による創造的な比喩の翻訳は、私の観察によると、問題なく翻訳可能なのです。(中略)実はすべての文芸の主題はそのもの自体ではなくほかの何かの比喩なのです。」日本語の「できる」が自然に出て来るイメージなのに対して、英語の「Yes, we can!」は人為礼賛。2018/12/25

Yuuki.

24
私は、日本語の文章を書いたり読んだりしている時に、「てにをは」の使い方に引っかかりつつも、何故それがしっくり来ないのか分からなかったり、同じ単語でも漢字よりも平仮名を使いたい気がするけれど、その理由が分からなかったりする事が多々ある。母語だからこそ無意識に使い分けている日本語。この本は、その日本語話者の言葉の感覚を、英語と比較しながら解説してくれるので、様々な事が腑に落ちて気持ちが良かった。2020/08/29

501

24
日本語とはどういう言語なのか、日本語から英語への翻訳を通して理解する本として読んだ。特に英訳することで日本語のどのような部分が失われるという視点により、日本語の姿が見えるようになっている。学術的というより、言葉が持つウチ側/ソト側という視点に絞り、文例は村上春樹や夏目漱石、倉橋由美子らの文書を使用し、読者にとって入りやすいように考慮されている。「できる」は「can」と訳されるけど、言葉の奥に潜む概念は異なるなど興味深い内容だった。2019/01/06

Fondsaule

20
★★★★★ 第1章:こぼれ落ちる響き、第2章:ひらがな、カタカナ、漢字、第3章:比喩は翻訳できるのか、第4章:過去の話なのに、現在形?、第5章:日本語の数はおもしろい、第6章:「ですます」が「である」に替わるとき、第7章:受動文の多い日本語、能動文の多い英語、第8章:翻訳に見る「日本語」の文体。【a】トムは日本語が話せます。【b】トムは日本語を話せます。英訳はどちらも、Tom can speak Japanese.  英語にすると同じになってしまう。でも同じじゃない。非常に興味深く、面白い。 2018/11/12

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