中公新書<br> ガリバルディ―イタリア建国の英雄

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ガリバルディ―イタリア建国の英雄

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  • サイズ 新書判/ページ数 241p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121024138
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1222

出版社内容情報

一八六一年、イタリアを統一に導いたガリバルディ。南米での独立支援、フランス軍撃破と戦功は数知れない。神話化された英雄の生涯。

内容説明

イタリアの英雄、ガリバルディ(1807~82)。亡命先ウルグアイの独立運動で戦功をあげ、名声はヨーロッパにまで轟いた。帰国後、千人隊を組織してフランス軍を破り、シチリア・南イタリアを解放。イタリア統一の立役者となる。その活躍は神話化され、明治日本では西郷隆盛になぞらえられ、中国・韓国では、独立運動の理想像とされるなど、世界中を熱狂させた。イタリア建国に生涯を賭けた男の実像に迫る。

目次

序章 政治的傑作としてのイタリアの独立と統一
1 栴檀は双葉より芳し 一八〇七~三四年
2 雌伏の一三年間 一八三五~四八年
3 赤シャツの英雄の誕生 一八四八~四九年
4 戦士の休息 一八五〇~五八年
5 将軍となったガリバルディ 一八五九年
6 千人隊 一八六〇年
7 革命家ガリバルディの秋 一八六一~七一年
8 晩年のガリバルディ 一八七二~八二年

著者等紹介

藤澤房俊[フジサワフサトシ]
1943(昭和18)年、東京都に生まれる。早稲田大学大学院博士課程修了。文学博士。東京経済大学名誉教授。専攻、イタリア近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

skunk_c

51
イタリア近現代史の泰斗によるコンパクトな評伝。まずぐいぐい読ませる著者の筆力が、ぐいぐいエネルギッシュに生きるガリバルディをさらに生き生きとさせていて、あっという間に読了した。内容はガリバルディという人物をきちんと歴史に位置付け、その長所短所をフェアに取り上げているのだが、そこからふるい落とされる人物像が極めて魅力的なのだ。国際関係にも目配せし、学術的にも十分な水準でありながら、これだけ読ませる評伝は、やはり著者の並々ならぬ見識と筆力なのだろう。イタリア統一史を知るための基本図書と言って良いと思う。2020/11/03

かごむし

34
イタリアの英雄ガリバルディ。僕はこの人のことを知らなかったが、当時は、世界が熱狂したらしい。「千人隊」を率いて、質量ともに圧倒的優勢を誇るブルボン軍を破り、南北イタリアを統一に導いた活躍は圧巻であった。民衆に愛された英雄であったが、政治的感覚に乏しく、軍事的知識もなく、直情径行でいつ暴発するかわからない政治的態度をとり続けたため、時の政府ですら手を焼き、不遇であり続けた。没後は統一イタリアの国民意識形成のため、ほとんど神格化され、建国の父としてまつられることになったガリバルディの実像に迫る本。面白かった。2017/09/15

スー

22
47こちらの方が流れを掴み易くて読みやすかったです。前の本はガリバルディの熱を感じられたけど分かりづらいとこがあったのでこちらを先に読んどけばよかったと後悔してます。明治日本がプロイセンを手本にしてたのは知ってたけどイタリアに親近感を抱いていたとは知らなかった、第二次世界大戦ではこの2カ国と同盟を結んだのは明治期の好印象がきっかけだったのかな?なかなか考え深いですね。2022/06/03

めい

20
イタリアを訪れたことのある人ならば一度はその名を聞いたあろうガリバルディ(何せあちこちにその名前の広場や銅像がある)、19世紀のイタリア統一の立役者の人生を描く。時代的にも成し遂げたことでも西郷隆盛になぞらえるのは納得だし、小規模な軍勢ながら大軍を破っていく様は中国の韓信を思わせた。正確に叙述しようとしているため淡々とした文章になるが、題材が上記2人のような人物だからそんなの関係ないほどに面白い。こうした人物にありがちな晩節を汚すこともなく、最後まで民の為にあり続けた姿勢は素晴らしい。評価が高い筈である。2018/08/23

BIN

13
世界史で名前だけは聞いたことが有るような気がするイタリア統一の英雄ガリバルディ。青年イタリアという政治結社に参加して指名手配されて南米に渡り、義勇兵を率いて活躍しまくって世界的に有名となり、サルディニア王国に帰国しこれまた千人隊(義勇兵)を率いて両シチリア王国を滅ぼしてイタリア統一に貢献する。軍備不備で寡兵の義勇軍を率いて多くの戦に勝利しているので用兵、戦術家としては一流のようだが、政治面(特に交渉とか)は微妙のようです。かなりの女好きで、結構若い人妻とかが好きなようだ。2017/10/20

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