出版社内容情報
あちこちで地上に顔を出す丸ノ内線、反対側のホームが見えない都営三田線の東銀座駅など、地下鉄の謎を地図と模式図とカラーで紹介。
内容説明
見えない世界へようこそ―丸ノ内線はなぜあちこちで地上に顔を出すのか。三田線の終点は他線と接続しない西高島平になぜなったのか。東京の地下鉄にはたくさんの秘密が隠されている。ほかにも霞が関・市谷・麻布・上野など、あちこちにあった巨大な地下壕の跡、日本最大の怨霊である崇徳院をまつった神社など、日常では目にすることの少ない東京の姿を、地図と模式図とカラー写真で紹介する。好評シリーズ第5弾。地下にはドラマあり。
目次
第1章 深すぎる地下鉄、浅すぎる地下鉄(銀座線と丸ノ内線;日比谷線と都営浅草線;東西線、千代田線、都営三田線;深すぎる地下鉄、複雑化する乗り継ぎ)
第2章 都心の地下壕の話
第3章 怨霊神の系譜
第4章 団地の土地を読み解く(東京に団地が根づいた理由;団地の土地の来歴を探る)
著者等紹介
竹内正浩[タケウチマサヒロ]
1963年、愛知県生まれ。1985年、北海道大学卒業。文筆家。地図や近現代史研究をライフワークとする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
137
最初に東京の地下鉄の高低差を示した路線図があり非常に参考になります。結構高いところから海抜0メートル以下までということで今までのイメージを改めさせられました。まあ最近の地下鉄はかなり深いところまで行かされるのでかなり地下だとは思っていましたが。そのほか都心の地下壕や怨霊を鎮めるための話、団地の系譜など興味のあることばかりでした。2017/04/15
keroppi
33
電車繋がりという訳でもないが、今度は地下鉄。東京の地下鉄は、まるでジェットコースターだなと思っていたら、突然怨霊が出てきてびっくりした。章ごとに違うテーマだったんですね。その他にも団地の話だったり、カラーの図版や写真も満載で楽しめた。他の巻も読んでみようかな。2017/04/28
かごむし
25
東京の地下鉄・地下壕・怨霊・団地とテーマがちらかっているようにも思える。東京中の地味な観光スポットから、その地の由来みたいなパンフレットを根そごきかき集めてきたような本だなあと思った。外から移住してきた人間には無機質に見える大都会東京も、人々の生活という血が通ってできてきたんだな、というようなことをぼんやりと思う。ただ、ちょっと僕とは合わない本だったかなとも思う。東京に住んで20年以上経つが、地域に愛着がないのはよくわかった。ただ、この本でうれしくなれるのは、僕よりも古くからの東京在住民だろうと思う。2017/05/31
多喜夢
11
地下鉄って、乗ってる時には、高低差なんて全く気にならないのだが、実はびっくりするぐらいアップダウンがあることに驚いた。今度メトロに乗るときは、本書の見開きページの地図を確認したい。2017/08/06
浅香山三郎
10
竹内正浩さんのシリーズ5冊目。地下鉄、防空壕、怨霊、団地といふ各章のテーマを同じ「地下」といふ括りにしてしまふのは、やや無理矢理感もあるが、手抜きのない調査と古地図の駆使により、各々の場所の来歴を明かす職人藝はいよいよ熟練。東京の地下鉄の高低差や建設事情を紹介する第一章、戦後に作られた団地の元には、軍事施設・工場・御屋敷があつたといふ第四章等、示唆に富む。将門塚の話はよく知られてはゐるが、神田祭が元々は曳山の祭だつたことは恥ずかし乍ら全く知らなかつた。2016/12/31