内容説明
「いつでも人には親切にしなさい。助けたり与えたりする必要のある人たちにそうすることが、人生でいちばん大事なことです。だんだん自分が強くなり、楽しいこともどんどん増えてきて、いっぱい勉強するようになると、それだけ人びとを助けることができるようになるのです。これから頑張ってね、さようなら。お父さんより」(反ナチ市民グループ“クライザウ・サークル”のメンバーが処刑前に十一歳の娘に宛てた手紙)
目次
第1章 圧倒的に支持されたヒトラー独裁と市民の抵抗(ヒトラーを歓迎するドイツ国民と反ヒトラーの人びと;ヒトラーの人心掌握と国民大衆の熱狂;ナチス人種政策と「声なき蜂起」のはじまり;戦時体制下の反ナチ運動)
第2章 ホロコーストと反ナチ・ユダヤ人救援ネットワーク(迫害されるユダヤ人と救援者たち;救援グループ“エミールおじさん”)
第3章 ヒトラー暗殺計画に関与する抵抗市民たち(知識人グループと軍部反ヒトラー派;孤独な暗殺者ゲオルク・エルザー;“七月二〇日事件”と市民グループの参加)
第4章 反ナチ抵抗市民の死と“もう一つのドイツ”(ヒトラーの報復・民族法廷・「最期の手紙」;反ナチ抵抗市民の「もう一つのドイツ」―『クライザウ構想』)
第5章 反ナチ市民の戦後(占領下ドイツに生きる遺族と生存者;分断国家のなかの反ナチ抵抗運動;「レーマー裁判」―名誉回復と顕彰のはじまり)
著者等紹介
對馬達雄[ツシマタツオ]
1945年青森県生まれ。東北大学大学院教育学研究科博士課程中途退学。教育学博士(東北大学、1984年)。秋田大学教育文化学部長、秋田大学理事・副学長等を歴任。秋田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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