中公新書<br> 新幹線の歴史―政治と経営のダイナミズム

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新幹線の歴史―政治と経営のダイナミズム

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  • サイズ 新書判/ページ数 343p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121023087
  • NDC分類 686.21
  • Cコード C1265

内容説明

なぜ東海道新幹線の開業後に三島駅が新設されたのか?なぜ九州新幹線は南の端から飛び地的に開業したのか?なぜ北陸新幹線は金沢までの開業なのか?本書は、2800kmにおよぶ日本の新幹線網が、いかに政治と経営の相克のなかで建設され、国鉄・JRや地域社会に与えた影響はどれほどだったのかを解説。さらには、北陸新幹線・北海道新幹線・中央リニアなど、今後の新線が何をもたらすのかまで紹介する。

目次

第1章 新幹線の政治史(揺れ動く広軌計画;満鉄「あじあ」号 ほか)
第2章 東海道新幹線(戦後復興と国鉄;昭和30年ごろの東海道本線;政治家の関心 ほか)
第3章 山陽新幹線(山陽新幹線新大阪~岡山間の建設;山陽新幹線博多延伸)
第4章 全国新幹線網(国土開発と新幹線;田中角栄と列島改造;全国新幹線網計画)
第5章 東北新幹線盛岡以南と上越新幹線の建設(東北新幹線の建設;上越新幹線の建設;上野・東京延伸)
第6章 国鉄改革とJRの新幹線(分割民営化と新幹線施設;JR化以後の東海道・山陽新幹線 ほか)
第7章 北陸・東北・九州新幹線の部分開業(長野新幹線開業;整備新幹線整備・新スキーム ほか)
第8章 東北新幹線と九州新幹線(鹿児島ルート)の全線開業(東北新幹線八戸~新青森間開業;九州新幹線博多~新八代間開業 ほか)
第9章 北陸新幹線長野~金沢間開業(全線フル企画化への道;北陸新幹線の並行在来線 ほか)
第10章 今後の新幹線(北海道新幹線新青森~新函館北斗間開業;3路線の新規着工;中央リニア新幹線 ほか)

著者等紹介

佐藤信之[サトウノブユキ]
1956年、東京生まれ。亜細亜大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得。亜細亜大学講師、一般社団法人交通環境整備ネットワーク代表理事・会長、NPO法人全国鉄道利用者会議(鉄道サポーターズネットワーク)顧問、公益事業学会、日本交通学会会員。専攻・交通政策論、日本産業論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あすなろ

63
これだけ新幹線に乗るのだから僕にとり面白くない訳がない。明治の鉄道勃興期〜戦前の弾丸列車計画、戦後の新幹線に至ってから以降の各整備新幹線開通迄。駅構造やレール幅、そして新幹線と駅新設に付き物の政治の話迄網羅。個人的には、政治の話と各地の新幹線敷設前の時刻表の特急のあり様と駅がどう対応していくかの書き込みに興味深々。さて、リニアはどうなるのか?その頃、僕は何歳で出張ばかりの仕事をしているのか?ただ、日帰り可な場所が増え、その土地で同僚等と語らいながらその土地の酒や味を堪能することが減っていくということである2019/08/31

あきあかね

24
 明治の鉄道の黎明期から始まり、戦前の弾丸列車計画、東海道·山陽新幹線の開通、今も建設が続く各地の整備新幹線、リニア新幹線と、新幹線の通史がまとめられている。それは、与党や省庁、地方自治体、国鉄·JRなどの各主体の思惑と駆け引きによる紆余曲折の歴史でもあった。「我田引鉄」という言葉に表されるように、新幹線の建設は常に政治の影響を受けてきた。接続する在来線もなく、広大な農地の真ん中にぽつんとある岐阜羽島駅の開業当時の写真が象徴的だった。 東海道新幹線や山陽新幹線のように、人口が集中する大都市を結ぶ⇒2019/10/24

KOH

12
東海道新幹線から先日金沢まで開業した北陸新幹線、現在建設中の新幹線の歴史を政治、経営、経済の視点で詳しく解説している。新幹線が日本の経済発展に貢献してきたのは紛う方無き事実だが、並行在来線問題を始めとする負の側面についてもきっちり焦点を当てているのは好感が持てた。章立ての都合、所々時系列が前後するきらいはあるが、丁寧に書かれており素晴らしい良書である。巻末ではリニア中央新幹線も取り上げていて、その必要性については議論の余地があるものの、総額9兆円のプロジェクトを一私企業の独力で行うという姿勢は評価したい。2015/03/18

konosumi

9
新幹線網が整備される歴史を、淡々と記した書です。政治絡みやお金の話、並行在来線の第三セクター化など、新幹線が実現するにいたるまでの苦節を描く記述が多いです。 整備新幹線の構想は壮大でも、工費が膨大だったり費用負担で合意が得られず、なかなか実現しないあたりが生々しい。 淡々過ぎて読んでいて眠くなりましたが、紆余曲折の過程を知り、現行新幹線に対する感謝の気持ちは増しました。 読んでたら新幹線に乗りたくなってきたので、突発ですが鉄道旅行しようかと考えてます。2023/08/04

ヴァン

7
 途中中断していて読了までに時間がかかってしまった。この本は東海道線新幹線の開発に始まってリニアまでを網羅する。車両や路線についての技術的な側面よりも、建設資金の工面についての記述が多く、読書スピードが落ちた。もっとも新幹線の構造についてのマニアックな解説については類書が多く出版されているのでこの本はこれでいいのかもしれない。新幹線がメイドインジャパンの評価を高めたことについては今後もかわりなく詳述されるだろう。2017/01/02

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