中公新書<br> 治安維持法―なぜ政党政治は「悪法」を生んだか

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治安維持法―なぜ政党政治は「悪法」を生んだか

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  • サイズ 新書判/ページ数 277p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121021717
  • NDC分類 326.81
  • Cコード C1221

内容説明

言論の自由を制限し、戦前の反体制派を弾圧した「稀代の悪法」。これが治安維持法のイメージである。しかし、その実態は十分理解されているだろうか。本書は政党の役割に注目し、立案から戦後への影響までを再検証する。一九二五年に治安維持法を成立させたのは、護憲三派の政党内閣だった。なぜ政党は自らを縛りかねない法律を生み、その後の拡大を許したのか。現代にも通じる、自由と民主主義をめぐる難問に向き合う。

目次

第1章 「危険思想」の発見(治安維持法をめぐる四者;明治・大正の思想問題;過激社会運動取締法案の挫折)
第2章 治安維持法の成立(「日ソ国交樹立」と「アメとムチ」;起草と反対運動;審議)
第3章 迷走する「結社」取り締まり(「赤化宣伝」;京都学連事件;三・一五事件)
第4章 一九二八年の改正(緊急勅令案の諮詢まで;緊急勅令の承認まで;改正治安維持法の運用)
第5章 膨張の一九三〇年代(転向;再改正の挫折;膨張の過程)
第6章 新治安維持法と戦争(太平洋戦争下の治安維持法;植民地への適用)
終章 終焉、そして戦後(罪と罰;治安維持法が残したもの)

著者等紹介

中澤俊輔[ナカザワシュンスケ]
1979年、新潟県生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。2010年4月より、日本学術振興会特別研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

119
治安維持法の成立した背景から、今の類似法までの内容が網羅されていた。当時も思想には思想で対抗するなど慎重論が強い中成立したのは興味深い。今の破防法はだいぶ弱くなってるなぁと感じた。治安維持法で抑圧された左翼が戦後に一気に出てきたのも歴史が続いているということなのだなと思った。2014/01/29

おさむ

42
共謀罪法案の成立が間近に迫る中、その比較対象とされる「治安維持法」に関する本著を読んでみた。共産主義の取り締まりという建前のもとで、政党政治であったにも関わらずこの悪法が成立し、最後は御し難い「鬼子」になったこと。緊急勅令という裏技や法改正を重ねて目的遂行罪という新概念も取り入れ、拡大解釈を重ねていったこと。実際には共産党だけでなく右翼や新興宗教にも適用されていったこと‥‥。成立の前にこうした負の歴史をきちんとおさえておく必要があると思います。2017/06/05

おかむら

31
戦前の悪法と名高い「治安維持法」の立案から戦後の影響まで解説した本。かなり固め(難しい)けどなんとか読んだ。条文にあいまいな文言を入れてしまうことで後々拡大解釈されてく過程がわかる。そして法案を審議してるくだりが、いまのテロ等準備罪の審議の答弁とあまりにもよく似てるところが恐ろしかった。戦前の右翼や日本共産党にも興味がでてきたわー。2017/05/28

ゲオルギオ・ハーン

24
戦中の悪法として有名な治安維持法の成り立ちについて著者の論文を新書向けに書き直した一冊。現代日本では想像できないが天皇の暗殺計画や政府要人の暗殺が社会主義者らによって計画されていたこと、ソ連との国交樹立が背景としてある。国体の護持を考えた時に勢力を増しつつある共産党はとても危険(暴力による革命というテーマが当時の共産党では強く、警戒される根拠になっていた)で取り締まる法整備が必要だった。しかし、現場の要望や政党の発言力低下により大きく改正され思想弾圧の悪法に変わっていく。2021/10/12

Tomoichi

21
治安維持法=悪法という刷り込みだけで思考停止している日本人だが、本書を読むとそんな単純なものではない事がわかる。治安維持法も試行錯誤の上で成立・運用・改正されてきており、思い込みだけで批判するのではなく原本を読みその歴史を学んだ上で我々は批判すべきと改めて思いました。2024/03/03

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