中公新書
気候変動とエネルギー問題―CO2温暖化論争を超えて

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  • サイズ 新書判/ページ数 268p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121021205
  • NDC分類 451.8
  • Cコード C1244

内容説明

地球温暖化の議論をリードしてきたIPCCがスキャンダルに揺れている。温暖化を印象付けるためのデータ操作や、不都合な報告の黙殺など、あるまじき行為が明るみに出た。本書では、気候変動の真因を最新の知見から解説、さらに化石燃料を温存する上で必要な、バイオマス、核融合など代替エネルギー技術の最前線を紹介する。震災復興が急がれる今、莫大な国費を根拠薄弱なCO2削減策のために浪費することは許されない。

目次

序章 クライメートゲート事件―暴かれた二酸化炭素原因説の陰謀(クライメートゲート事件;IPCCとは何だったのか)
第1章 気候変動はどうして起こるのか(気候変動の歴史から学ぶ―氷河期はたびたび訪れた;気候変動の要因は?―地球は宇宙につながっている;気候変動の予測―地球温暖化は進むのか?;気候研究を振り返る;流れに立ち向かった人たち)
第2章 「地球温暖化」から「エネルギー問題」へ(日本のエネルギー事情;エネルギーをどこから得るか;エネルギーをどう使うか)
第3章 未来のエネルギー源―核融合(磁場核融合―トカマク方式の今;慣性核融合―パワーレーザーが新しい時代を拓く)
第4章 これからどうするか

著者等紹介

深井有[フカイユウ]
1934年、千葉県に生まれる。1958年、東京大学理学部物理学科卒業。1963年、東京大学大学院数物系研究科博士課程修了。専攻、金属物理学とくに金属‐水素系の物性と材料科学。現在、中央大学名誉教授、産業技術総合研究所・物質構造科学研究所・東京大学生産技術研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇿🇦🇵🇸🇾🇪🇸🇾🇱🇧🇨🇺

5
2011年7月著。著者は当初気候学を志すも金属物理学者に、ついで核融合エネルギーを研究、その後、本書を書くために気候学に戻った。 序章はクライメートゲート事件についてやや詳しく書いてある。しかし数年前から二酸化炭素地球温暖化派の大規模な巻き返しがあり、もはやその手の記事を見ない日は無いくらいになり、国際政治においても完全に化石燃料の使用は禁止の方向へ向かいつつある。→続く2022/01/25

SAKU

3
 本書は、IPCC報告書におけるデータの改竄、捏造を暴露するクライメートゲート事件の解説から始まり、温室効果ガス→温暖化の元凶を否定している。排出権取引を金の無駄とする一方、エネルギー資源確保のための省エネ、創エネには肯定的である。また以前、佐藤優氏の本で読んだ核融合のことが少し詳しく書かれており、興味をもって読むことができた。本書が出てから10年。残念ながらIPCCの権威はさらに高まり、この国は二酸化炭素ゼロを宣言した。政治家もマスコミも、誰も本書のことを気にしなかったのだろうか。2022/04/05

Yoshiki Ehara

3
完全にエコノミーとなっている気候変動について、冷静に科学論争の経緯を追った前半は非常によくまとめられており、一読の価値あり。2012/06/12

risia 01

2
地球温暖化の原因が人為的活動とういう認識はIPCCが植え付けた虚偽だった。人為的なCO2増加よりも、宇宙線による雲の生成が大きな原因であり、人為的要因は非常に小さいものである。日本は毎年この地球温暖化対策に2兆円も費やしている。人間が本来取り組むべきはエネルギー問題と食料問題であり、そちらに資金を回すべき。2019/06/29

tolucky1962

2
何が真実か?CO2の温暖化主因説が捏造というのは信じていいのか?京都議定書で日本が3兆円無駄にとか、原発側が利用とか、日本人が騙されているとか本当かも。CO2に一定の問題があるのが確かでも、徹底的に悪者にされるのは、裏にこれを利用する者がいるためというのは、政治的な面が加わると起こり得る話。何かあるとネットもマスコミも徹底的に叩く日本のいじめ気質。嘘と真実は明確に分かれるものではないのに最近の国内議論は両極端。ネット・マスコミの責任重大。(この本は専門的な部分も多く、詳細は理解できませんでした。)2014/09/20

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