証言 北方領土交渉

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証言 北方領土交渉

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  • サイズ B6判/ページ数 445p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120049194
  • NDC分類 319.103
  • Cコード C0036

出版社内容情報

戦後70年以上が経過しても、いまだ解決を見ない北方領土問題。過去、ゴルバチョフと小沢一郎の「バックチャンネル外交」、ロシア外務次官による「クナーゼ提案」、橋本龍太郎からエリツィンへの「川奈提案」など、合意へのチャンスは幾度か訪れたが、いずれもロシア国内の改革派と保守派の対立、日本の対ロ柔軟派と四島一括派の確執の中で潰えてきた。交渉を担った日ロ双方のプレイヤーたちは、何を目論み、どのように行動してきたのか。なぜ合意に達しなかったのか――。当事者たちの証言をもとに綴った、北方領土交渉史の決定版。安倍・プーチン時代になり、再び動き始めた「北方領土」の帰趨を見届ける際に欠かせない一冊である。前著『日ロ現場史』で2013年度新聞協会賞を受賞した著者の最新作。

内容説明

4島か2島かそれとも…決断!安倍・プーチン会談でついに歴史は動くのか。当事者の発言から綴った領土交渉史の決定版。

目次

第1部 1955~85年(ロンドン交渉;担当課長法眼晋作 ほか)
第2部 ゴルバチョフの時代(若き指導者;「さ行部会」 ほか)
第3部 ソ連崩壊(影のシナリオライター;盗聴 ほか)
第4部 エリツィンのロシア(ショック療法;最大のチャンス ほか)
第5部 皇帝プーチン(世界で最も影響力のある人物;スパイに憧れた少年 ほか)

著者等紹介

本田良一[ホンダリョウイチ]
1959年熊本県生まれ。82年京都大学経済学部卒業。古河電工、北海道庁を経て、85年北海道新聞社入社。根室支局、本社政治部、ハバロフスク駐在、東京支社政治経済部、モスクワ駐在、東京支社国際部、小樽、釧路、函館の各支社報道部などを経て、現在、本社編集局編集委員。『日ロ現場史―北方領土‐終わらない戦後』(北海道新聞社)で2013年度新聞協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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BLACK無糖好き

14
日ソ・日ロの60年に及ぶ交渉経緯を双方の政治家、外交当局者らの証言で辿った壮大な歴史絵巻。何度か交渉が前に進む兆しはあったがその都度膠着を繰り返す。四島一括返還論に対して「北方領土が帰ってこなくてもちっとも痛くない人はそんなのんびりしたことがいえる」と根室水産協会長が語る件は印象に残った。著者の「密漁の海で」も現場密着の取材力に舌を巻いたが、北海道新聞の連載を元とした本書も関係者への詳細な聞き取りも含め内容の濃密さに圧倒された。地元が抱える切実さが本書を作り上げる原動力になっていると感じられる。 2017/03/26

たけふじ

0
筆者が「交渉のピーク」(p255)と位置づけるのは①日ソ共同宣言に至るモスクワ交渉②小沢一郎のバックチャネル外交と91年のゴルバチョフ来日③92年のクナーゼ提案④97年のクラスノヤルスク会談以降だ。いずれもご破算になっているが、実は双方が出した妥協案はかなり近いところにあるというのが92年のクナーゼ提案と01年イルクーツク会談での「並行協議」だろう。しかし、ロシアは「引き渡しは2島のみ」、日本は「4島は日本に帰属する」という前提に立つ。この違いがある限り、根本的な解決には踏み切れない。2020/05/24

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