内容説明
もしかして俺たち、もう死んじゃってる?東京の片隅に棲息する50人の独り言。50人の“お化け”が織りなす掌篇小説集。
著者等紹介
松山巖[マツヤマイワオ]
1945年東京生まれ。作家・評論家。70年東京芸術大学美術学部建築科卒。著書に『乱歩と東京』(日本推理作家協会賞“評論部門”)、『うわさの遠近法』(サントリー学芸賞)、『闇のなかの石』(伊藤整文学賞)、『群衆』(読売文学賞“評論・伝記部門”)、など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
54
シュールさを感じる掌編でした。一人語りに妙なリアルの世界に迷い込んだようです。2020/07/13
ソングライン
12
人間の決定的瞬間は生まれた時と死ぬときだけだ。事故で死んだ写真家志望の息子の足跡を訪ねる老父の物語で始まり、物語の中のキーワードで次の物語につながってゆく掌編たち。夢のように過ぎ去る人生の機微を幻想的に、時に物悲しく、時に恐ろしく作者は描いています。そして、最後に冒頭の老父の見つけた息子の決定的瞬間に物語はもどり、その生きた証拠にホッとして読書は終わります。2021/05/02
苺畑序音
10
ちょっとシュールな掌編集。なんだけど結構しみじみとしてしまうのは、それなりに年齢を重ねてしまったからなのか・・・。2016/10/21
貧家ピー
4
ちょっと不思議な話、皮肉の効いた話、50編の掌編小説。前の掌編のキーワードが次のストーリーに引き継がれるバトン形式。 2020/09/12
8bunbun
3
ひとつひとつ続きかと思いきや、具沢山のお話達。楽しんだ。2016/08/17