出版社内容情報
「今まで誰にも話せませんでした。死んだ家族と“再会”したなんて――」大震災で愛する者を失った人びとの奇跡の体験と再生の物語。「いままで誰にも言えなかった――」喪った最愛の人との“再会”の告白。「亡き妻があらわれて語った〈待っている〉という言葉が唯一の生きる希望です」「兄の死亡届を書いているとき〈ありがとう〉と兄のメールが届いて」「夫が霊になっても抱いてほしかった」――未曾有の大震災で愛する者が逝き、絶望の淵にあった人びとの心を救ったのは、不思議でかけがえのない体験の数々だった。“奇跡”と“再生”をたどる、感涙必至のノンフィクション。
奥野 修司[オクノ シュウジ]
内容説明
今まで語れなかった。でも、どうしても伝えたい。未曾有の大震災で最愛の人を喪った絶望の淵で…大宅賞作家が紡いだ、“奇跡と再会”の記録。
目次
春の旅(『待っている』『どこにも行かないよ』(亀井繁さんの体験)
青い玉になった父母からの言葉(熊谷正恵さんの体験)
兄から届いたメール“ありがとう”(熊谷常子さんの体験)
『ママ、笑って』―おもちゃを動かす三歳児(遠藤由理さんの体験)
神社が好きだったわが子の跫音(永沼恵子さんの体験))
夏の旅(霊になっても『抱いてほしかった』(阿部秀子さんの体験)
枕元に立った夫からの言葉(赤坂佳代子さんの体験)
携帯電話に出た伯父の霊(吉田加代さんの体験)
『ほんとうはなあ、怖かったんだぁ』(阿部由紀さんの体験)
三歳の孫が伝える『イチゴが食べたい』(千葉みよ子さんの体験))
秋の旅(『ずっと逢いたかった』―ハグする夫(高橋美佳さんの体験)
『ただいま』―津波で逝った夫から(菅野佳代子さんの体験)
深夜にノックした父と死の「お知らせ」(三浦幸治さんと村上貞子さんの体験)
“一番列車が参ります”と響くアナウンス(今野伸一さんと奈保子さんの体験)
あらわれた母と霊になった愛猫(大友陽子さんの体験)
避難所に浮かび上がった「母の顔」(吾孫耕太郎さんの体験))
著者等紹介
奥野修司[オクノシュウジ]
1948年、大阪府生まれ。ノンフィクション作家。立命館大学卒業。78年から南米で日系移民を調査する。帰国後、フリージャーナリストとして活動。『ナツコ沖縄密貿易の女王』で、2005年に講談社ノンフィクション賞を、2006年に大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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