1ミリの後悔もない、はずがない

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  • サイズ B6判/ページ数 224p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103514411
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

ひりひりと肌を刺す恋の記憶。出口の見えない家族関係。抑えきれない欲望と想いを描く究極の恋愛小説。R-18文学賞読者賞受賞作。

内容説明

「俺いま、すごくやましい気持ち」第15回R‐18文学賞読者賞受賞作。忘れられない恋の記憶。出口の見えない家族関係。心揺さぶる鮮烈なデビュー作。

著者等紹介

一木けい[イチキケイ]
1979年福岡県生まれ。東京都立大学卒。2016年「西国疾走少女」で第15回「女による女のためのR‐18文学賞」読者賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

468
5月の第一作は、インパクトのあるタイトルの本作です。王様のブランチのブックコーナーで紹介されたので、図書館に予約し、ようやく読めました。一木 けい、初読です。青春恋愛連作短編集、オススメは、第15回女による女のためのR-18文学賞読者賞受賞作『西国疾走少女』です。次回作も期待しています。  2018/05/01

風眠

362
会う前からもう、別れる時のことを考えてしまう。何着て行こう?髪、変じゃないかな?何話そう?もうすぐ会える!って心が華やぐのに、でも今から何時間後にはそれぞれの家に帰っているんだな、とか、別々に眠るんだな、とか、そんなことを考えてしまう。複雑で、面倒くさくて、この何となく寂しい感じを何と呼べばいいのだろう。ただ幸せなだけじゃない、どちらかと言えば不幸かもしれない。なのに何故、私はあの人じゃないとだめなんだろう。いつか私にも、あの人に対して後悔する日が来るだろうか。理屈じゃなく求めてしまう、恋心というものを。2018/05/22

うっちー

323
今後が楽しみな作家さんです2018/05/14

ろくせい@やまもとかねよし

321
女子中学生の恋愛を軸とした5つの物語。男と女や大人と子どもの対比のなか、女性の性や人間関係をもちい物語は展開。本書全体の意識は掴みかねる緩い雰囲気だと感じながらも、しっかり心に残った。しかし残ったそれをうまく説明できない。主題は自己の利己と利他の調和だろうか。自己の利己は他者を外に追いやる。一方、他者からの利他的おもいやりは、荒んだ自己をも支え、支えられた自己は利他的思いやりを発する。。捉えきれていない印象。しかし、これは確信。本書意識を過不足なく表すのは「1ミリの後悔もない、はずがない」。表題に感服。 2019/07/27

utinopoti27

313
人生はある意味選択の連続だ。様々な岐路における判断の積み重ねの上に今の自分がある。その多くは正解も不正解もない。ただ、違う自分を生きられたかもしれないという後悔は、拭いきれない澱となって心に溜まり続ける・・。由井と桐原、二人の恋愛と、そこに絡む者たちの人間模様を綴る本作。時の流れの一瞬々を、慈しむように掬い上げる構成の妙は、それぞれの関係性に潜む足場の危うさや、鮮烈な驚きを見事に浮き彫りにする。とりわけ、痛みとその奥にある仄かな希望を、甘美な余韻に変えて収束するラストの手際は鳥肌モノ。驚異の新人が現れた。2019/05/17

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