新潮文庫<br> 水曜日の凱歌

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新潮文庫
水曜日の凱歌

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  • サイズ 文庫判/ページ数 736p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101425580
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

昭和20年 8 月15日水曜日。戦争が終わったその日は、女たちの戦いが幕を開けた日。世界のすべてが反転してしまった日──。14歳の鈴子は、進駐軍相手の特殊慰安施設で通訳として働くことになった母とともに各地を転々とする。苦しみながら春を売る女たち。したたかに女の生を生き直す母。変わり果てた姿で再会するお友だち。多感な少女が見つめる、もうひとつの戦後を描いた感動の長編小説。

乃南 アサ[ノナミ アサ]
著・文・その他

内容説明

昭和20年8月15日水曜日。戦争が終わったその日は、女たちの戦いが幕を開けた日。世界のすべてが反転してしまった日―。14歳の鈴子は、進駐軍相手の特殊慰安施設で通訳として働くことになった母とともに各地を転々とする。苦しみながら春を売る女たち。したたかに女の生を生き直す母。変わり果てた姿で再会するお友だち。多感な少女が見つめる、もうひとつの戦後を描いた感動の長編小説。

著者等紹介

乃南アサ[ノナミアサ]
1960(昭和35)年、東京生れ。早稲田大学中退後、広告代理店勤務などを経て、作家活動に入る。’88年『幸福な朝食』が日本推理サスペンス大賞優秀作になる。’96(平成8)年『凍える牙』で直木賞を、2011年『地のはてから』で中央公論文芸賞を、’16年『水曜日の凱歌』で芸術選奨文部科学大臣賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ヴェネツィア

470
物語の枠組みは、RAA(特殊慰安施設協会)の設立をはじめ、「オフリミット」にいたるまで、ほぼ戦後間もなくの史実を忠実に踏まえている。また、キャバレー・ニュー・アタミなども実在した。占領米軍用の慰安婦を敗戦後即座に用意し、彼女たちを「挺身隊員」としたなどと、現在の感覚ではおよそ事実であったとは思えないほどである。本書の価値はこれまであまり語られることのなかった「負の戦後史」を直視したことにあったが、何よりもそれを少女から大人になっていく過渡期にあった鈴子の視点から描いたことにあった。2019/08/27

ちゃちゃ

122
昭和20年8月15日水曜日、鈴子は14歳の誕生日を迎えた。母親は戦後すぐに設立された進駐軍相手の慰安施設(通称RAA)で働き始める。多感な思春期にある鈴子は、RAAで通訳として働く母親の変貌ぶりや、終戦を境として激変する日本社会のありように、疑問や反感を抱きつつ空虚な心を閉ざしてゆく。本作は、少女の視点から戦争の負の歴史を描くとともに、母親と娘の葛藤と成長、女性としての生き方を丁寧かつ重層的に綴った秀作だ。逆境に屈せず、自らの意志で力強く生き抜こうとする女の姿を高らかに歌う、まさに「凱歌」と言えよう。2020/08/15

ゆいまある

121
終戦数日後、占領軍が日本の婦女子を強姦しないように、日本政府は防波堤として慰安所を設置した。次々男を変え、米軍中佐の愛人となり、そこを仕切る母。物のない戦後に贅沢に暮らす母。昨日の敵に甘える母。だって惨めなのは懲り懲りなんだもの。その母に守られている14歳の娘。欲しくないものを与えられ、お礼を言えと言われ、本当に欲しいものは与えられない。独りぼっちで知らない街を生きるしかない。投げやりになる。米軍のお陰でできる贅沢を申し訳なく思う。この空虚さが心地よい。いつも人は平等に扱われず、私達は悩み続ける。2021/08/09

しいたけ

112
夫の陰でおとなしく生きていたお母さま。母娘2人きりで戦後の混乱を生きねばならなくなったとき、お母さまはしたたかな女に変わっていく。戦争を始めた男、女を道具にする男。男たちへの激しい怒りは、彼女が直接語るのではなく、主人公である娘と母娘を取り巻く女たちによって垣間見れる。その手法にゾクゾクする。14歳のお嬢ちゃんにはわかるまい。母親の絶望、男のいいなりだった自分との決別、何にかえても娘だけは守り抜くとの覚悟。地味に生きてきた女が進駐軍と渡りあるく。のし上がっていく。舐めきった男たちに、喰らわせてやるがいい。2018/08/27

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

104
新潮文庫の100冊。1945年8月15日、太平洋戦争が終結した。だが、押し寄せる進駐軍、焼け野原が広がり、物資不足の世の中。戦争に負け、家族を失った者達が生き続ける為の戦いは終わらない。「性の防波堤」として作られた国策売春組織「特殊慰安施設協会(RAA)」。そこで通訳として働く母を持つ14歳の少女から見た日本。これまでの常識が覆され、変わっていく母親に戸惑いと反感を感じる主人公。大きく変わる世の中で逆境に負けず自ら道を切り開いていく女性たちを描いた作品。★★★★2019/08/05

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