小学館文庫<br> ファイアマン〈下〉

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小学館文庫
ファイアマン〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 637p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784094064469
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

出版社内容情報

NYタイムズ1位の傑作エンタメ長編、完結

全人類を滅ぼさんとする未知の疾病〈竜鱗病(ドラゴンスケール)〉に冒された妊娠中の看護師ハーパー。夫に命を狙われたところを消防士姿の男〈ファイアマン〉に救われ、迫害された感染者たちが身を寄せ合うキャンプに避難するが、新たなリーダーの登場でコミュニティもまた不穏な状態に。一方、外の世界では感染者狩りがますます激化し……。
本当の敵はどこに?生き残るのは誰か?全人類が追い詰められた極限の中で、愛する人を守るため瀕死の傷を負いながら闘う炎の使い手〈ファイアマン〉を描く、傑作エンタメ大作、超スペクタクルな完結編!

ジョー ヒル[ジョー ヒル]
著・文・その他

白石 朗[シライシ ロウ]
翻訳

内容説明

全人類を滅ぼさんとする未知の疾病“竜鱗病”に冒された妊娠中のハーパー。夫に殺されかけたところを消防士姿の男“ファイアマン”に救われ、迫害された感染者たちが身を寄せ合うキャンプに避難するが、新たなリーダーの登場でコミュニティ内にも疑心暗鬼が広がり、ハーパーは脱出を画策する。だが外の世界での感染者狩りは激化し…。本当の敵はどこに?生き残るのは誰か?人類絶滅の危機という極限の中で、愛する人を守るため瀕死の傷を負いながら闘う炎の使い手を描く、サバイバルエンタメの傑作、激アツな完結編!

著者等紹介

ヒル,ジョー[ヒル,ジョー] [Hill,Joe]
1972年、米メイン州生まれ。2005年、デビュー作『20世紀の幽霊たち』でブラム・ストーカー賞、英国幻想文学大賞、国際ホラー作家協会賞を受賞

白石朗[シライシロウ]
1959年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米小説翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

89
本書は竜鱗病という架空の感染症から日常を護ろうとする健常者とそんな健常者たちの迫害から身を隠すように生活を強いられる感染者との二分化された世界を描いたディストピア小説だが、この世界は別の形で既に訪れているのだと痛感した。安住の地を目指す道行で主人公たちは健常者たちによる施しを受ける。これは被災者に対して普通の生活を送っている人々が行っている日本のどこかの風景に見える。まだそんな事態に直面していない我々の義務であると心に刻まなければならない。ファイアマンの世界は実はもうそこまで来ている。本書とは違う形で。2019/02/03

sin

59
続きが知りたい!なのに読み進めることが出来ない。正義を信じる集団のそれ故に産み出される悪意に晒される先行きを予感して読書が止まってしまった。視点が主人公に固定されるため、つい見失いがちになる次に待ち構える以外な展開…視覚的な描写…米連続ドラマのようなじわじわと破滅に転げ落ちて行く境遇にも関わらず無防備に信念を貫くハーパーにヤキモキしながらも、一見、ハッピーエンドだが、希望しかない不確かなエンディングにたどり着けました。2018/11/06

goro@80.7

40
竜鱗病となり発火する人間は排除されなければならない。感染者キャンプも内部から崩壊し、非感染者から追われるファイアマンたち。必要に追ってくる元夫の執念凄まじく狩るものが怪物じみてくる。希望の島に辿り着くことは出来るのかと思わせて映画のクレジットは最後まで見てないとダメだよ的な仕掛けが憎いね。2019/02/18

ぐうぐう

23
世界規模での破滅を怒涛の展開として見せた上巻とは一転し、下巻で『ファイアマン』はコミュニティーの物語となる。だが、これは言うまでもなく、世界の縮図としてのコミュニティーだ。解説で堺三保が指摘している通り、主人公達が迫害される側にいる点こそが『ファイアマン』の新しさであり、差別と迫害の歴史をカリカチュアすることで、現代的な主題を痛烈に照射している。『ザ・スタンド』が善と悪というシンプルな構図であったのに対し、『ファイアマン』は人と人との思惑が絡み合っているがゆえに、(つづく)2018/09/09

tom

18
終わりに至る5分の4まではなかなか快調。さすがにキングを超えた息子が書くパンデミックホラー。そう思いながら、楽しんで読む。でも、結末に至って、あれあれ、こんな終わり方するのと、少々驚く。ヒルさんのこれまでの作品は、最後まで楽しませてもらった。そこのところを考えると、ちょっとばかり残念本。どんな結末にするのか、さんざん悩んだ挙句に、面倒になって投げ飛ばしたのかしらと思った次第。この本、なかなかの設定。この人が書くものは、これからも追っかけ続けるつもり。次作に期待します。2018/10/08

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