最終退行

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  • サイズ B6判/ページ数 458p/高さ 14X20cm
  • 商品コード 9784093796286
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

頭取を断罪せよ―乱歩賞作家によるリアリティあふれる銀行ミステリー

「負け組」と言われる東京第一銀行の副支店長・蓮沼鶏二は、締め付けを図る本部と、不況に苦しむ取引先や現場行員との板挟みに遭っていた。ただでさえ業務多忙のうえ、エリート意識が強く本部の意向を第一に考えて動く支店長とも対立し、毎日のように遅くまで残業、最後に支店を出る「最終退行」の常連でもあった。バブル期の経営責任もとらず、公的資金に頼りながら、なおも会長として院政を敷く元頭取、その会長に意趣返しをしようと策謀を巡らすリストラに遭った行員との攻防。銀行ぐるみの不正の匂いをかぎつけた副支店長は、ついに反旗を翻す。 攻守ところを変えるスリリングなドラマから現代サラリーマン社会の構造的欠陥を浮き彫りにする。

池井戸 潤[イケイド ジュン]
著・文・その他

内容説明

乱歩賞作家渾身のリアリティーあふれる長編銀行ミステリー。「きっちりお返ししてやるさ。この銀行という組織にね」ゼネコンへの巨額不良債権を放棄する一方、中小企業に対しては貸し渋り、貸し剥がし。中小企業の経営者を相手にコツコツと働いてきた現場行員が、私利私欲に凝り固まったエリート頭取に鉄槌を下す。

著者等紹介

池井戸潤[イケイドジュン]
1963年岐阜県生まれ。慶応義塾大学法学部卒業後、旧三菱銀行入行。95年にビジネスコンサルタントとして独立。数々のビジネス書を出版する傍らミステリーの執筆も開始、98年、銀行ミステリーというジャンルを生んだ『果つる底なき』で第四十四回江戸川乱歩賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

マッツ

58
池井戸さんの初期作品。殺人や、不倫とかかかわってきて、また初期作品だからこそ、ハードで荒い内容で、結末がスッキリ気持ちよくて、また好きです。2014/05/22

Satomi

51
M資金に絡む詐偽事件。序章が小難しく挫けそうになる…。読み手としての資質を問われる…汗(^-^;。なんとか乗り越え読み進めるとそこはやっぱり池井戸作品!!終盤に向けてグイグイ読ませる!!いつもの勧善懲悪、トレジャーハンターの要素もあり、珍しく不倫相手ともウマくいく。きっと男性陣の冒険心は、くすぐられるはず!!  不倫をしているせいか主人公の蓮沼をイマイチ好きになれず…。同じ勧善懲悪ものなら半澤直樹の方がずっと好き♪2015/02/10

れみ

32
主人公の蓮沼が、取引先の倒産で生じた損失の責任を上司になすりつけられ、どんどん悪い方に話が転がっていくので、逆に、どんな風に状況がひっくり返るのか…とページをめくる手が止まらなくなりました。池井戸潤さんの作品らしい勧善懲悪もので、それをワンパターンと捉えることもできるでしょうが、こういう感じのものを読みたいなあと思ったぶんだけの期待は裏切られない、そこが凄く良い。2013/11/15

Baro

30
かなり後半になるまで,本当に逆転できるのか・・・とひやひや。それにしても,主人公が命がけのトレジャーハントまでやっちゃうところはすごかった。読み応えありました。2013/12/04

keiトモニ

27
“井崎信輝は東総建設の天皇で長年社長に君臨 イケイケドンドンで不良債権”…同じ井が物語る大王製紙井川意高じゃないのか。案外博打好きで百億円擦ったりしてるんじゃないの。で、蓮沼夫婦はお互い様ですね。“自分の判断が間違ったのなら仕方がないという潔さ”…こんなの微塵もない谷支店長野郎!己の保身だけの受験秀才クズ。まさに3年天下の民主党クソ首脳陣、とりわけ仙谷じゃ。“2千億円、片や数億円で人が生き死にしているのに、巨額の債権が放棄されている”数億円どころか数百万で死んでますよ。行員はゴミでなく消耗品と認識すべし。2015/05/26

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