出版社内容情報
日本クラシック音楽界の大輪の花・中村紘子。敗戦国日本が立ち上がるなか、彼女はピアノと度胸、政治力で単身世界に打って出た! 専属マネージャー、調律師、音楽家たちが語るオン&オフ・ステージ秘話。
内容説明
第二次世界大戦終結の前年に生まれ、日本が大きく飛躍する時代を生きたピアニスト、中村紘子。一人の人間が意志を貫くため、いかに柔軟にときに大胆に生きていったか。横並び社会の日本において屹立するに必要なことを、日本クラシック音楽界大輪の花に学ぶ。
目次
第1章 中村紘子のキャリア確立(戦後の混沌が生んだ最高の教育環境―子供のための音楽教室;振袖を着た天才少女;単身海外へ―ジュリアードでの苦労とショパンコンクールでの成功)
第2章 時代の流れとともに特別な存在となっていった中村紘子(高度経済成長とバブル景気;彼女が憧れになるまで;天は二物を与える―中村紘子の文才;戦後の女性として生きていく)
第3章 中村紘子の音楽(ステージに立つ中村紘子;レパートリーが物語る、中村紘子の想いと音楽性;中村紘子が求めた音)
第4章 ピアノ界を牽引、指導する立場となった中村紘子(業界のオピニオンリーダーとして;社交の女王;コンクール審査員界の顔となる;浜松国際ピアノコンクール;日本の若手を育てることへの情熱;お茶目な親分は、嫌われ役を恐れない)
第5章 中村紘子が育てた日本のピアノ界と今後(無念の審査委員長退任―そして新たな夢;アンチ「出る杭は打たれる」の意志をつないで)
著者等紹介
高坂はる香[コウサカハルカ]
埼玉県生まれ。中央大学法学部卒業後、一橋大学大学院社会学研究科修士課程でインドのスラム支援プロジェクトを研究。その後2005年よりピアノ音楽誌『ショパン』の編集者として、世界のコンクールやピアニストを取材。2011年よりフリーランスの音楽ライター、編集者として活動。ショパン国際ピアノコンクール、チャイコフスキー国際コンクール、ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールなどの長期取材に基づくウェブ上での情報配信などを行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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