出版社内容情報
泳いでいるとき、由羽来の頭の中には音楽が流れている。交響曲「新世界より」の調べに乗せて、父からの支配から自立する少女を描く。【第58回講談社児童文学新人賞佳作入選作】
泳いでいるとき、由羽来(ゆうら)の頭の中には、音楽が流れている。それは、泳いでいる苦しさを忘れるため。そして、本当は音楽をやりたい自分を消してしまうため――。
「世界に一着しかない服を作ろう」とアトリエを開いたはずの父は、親戚に借金までして強制的に由羽来に水泳を習わせ、そして母に暴力を振るうようになった。その母は、家族への気持ちを言葉にしようとしない。そんな両親のいる家で、由羽来も家族をあきらめている。
父に命じられるままスイミングクラブで泳ぐ由羽来の心に、ドボルザークの交響曲「新世界より」が響くとき、彼女の世界は変わるのだろうか――。
最後の一行まで小六の少女に寄り添って描かれた、切なくも優しい児童文学の誕生。
水の中にいるみたいに、息が苦しいって感じているみんなに伝えたい。
きっと「新しい世界」は、すぐそばにあるんだって――。 【対象:小学上級以上】
世界はいつものように
お守りに願いを入れて
だめは重い石のよう
休符とフェルマータをみつけた
107小節目から
大島 恵真[オオシマ エマ]
著・文・その他
内容説明
泳いでいるとき、由羽来の頭の中には、音楽が流れている。それは、泳いでいる苦しさを忘れるため。そして、本当は音楽をやりたい自分を消してしまうため―。世界に一着しかない服を作る夢に破れて暴力を振るうようになった父と、家族への気持ちを言葉にしようとしない母のいる家で、由羽来も家族をあきらめている。父に命じられるままスイミングクラブで泳ぐ由羽来の心に、ドボルザークの交響曲「新世界より」が響くとき、彼女の世界は変わるのだろうか―。最後の一行まで小六の少女に寄り添って描かれた、切なくも優しい児童文学の誕生。
著者等紹介
大島恵真[オオシマエマ]
1963年、静岡県生まれ。武蔵野美術大学基礎デザイン学科卒。制作会社にライターとして勤務後、フリーのライター、イラストレーター、ブックデザイナーとして活動。2017年、『107小節目から』で第58回講談社児童文学新人賞の佳作に入選した。校閲の仕事をしながら、作品を執筆している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねこ
りっと
のみちゃん
勝也成瀬
HNYYS