出版社内容情報
第160回直木賞受賞作
さぁ、起きらんね! 日本の宝の島を、三人の幼馴染が駆け抜ける。超弩級の才能が放つ青春と革命の一大叙事詩!!希望を祈るな。立ち上がり、掴み取れ。愛は囁くな。大声で叫び、歌い上げろ。信じよう。仲間との絆を、恋人との愛を。美しい海を、熱を、人間の力を。【あらすじ】英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染みーーグスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり――同じ夢に向かった。
真藤 順丈[シンドウ ジュンジョウ]
著・文・その他
内容説明
英雄を失った島に、新たな魂が立ち上がる。固い絆で結ばれた三人の幼馴染み、グスク、レイ、ヤマコ。生きるとは走ること、抗うこと、そして想い続けることだった。少年少女は警官になり、教師になり、テロリストになり―同じ夢に向かった。超弩級の才能が放つ、青春と革命の一大叙事詩!!
著者等紹介
真藤順丈[シンドウジュンジョウ]
1977年、東京都生まれ。2008年『地図男』で、第3回ダ・ヴィンチ文学賞大賞を受賞しデビュー。同年『庵堂三兄弟の聖職』で第15回日本ホラー小説大賞、『東京ヴァンパイア・ファイナンス』で第15回電撃小説大賞銀賞、『RANK』で第3回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 5件/全5件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
905
著者の前情報無しで、面白そうだったので本屋で手に取ってみた。この時代、この場所の息苦しさを感じさせながら、主要人物3人の性格や、ユンタ―の語り口、すべてにどこか底抜けな明るさがあり爽やか。引き込まれる作品だった。かなりの長期間に渡る物語なので、おそらくコレが適量なのだろうが、急にグスクが、それまで出てきていない女性と結婚していたり、ヤマコの運動熱にはあまり触れられていなかったり、そういうところ「もっと読ませて!」という欲求をそそる。そして、グスクって本名はなんというのだろう?2018/08/10
鉄之助
681
戦後から本土復帰(1972年)までのアメリカ軍統治下の沖縄のリアルな物語。Aサイン(米軍公認の飲食店や風俗店)、B円(米軍発行の通貨)、トークン(代用硬貨)など見たことがない世界が繰り広げられる。混乱の時代の略奪者「戦果アギヤー」が主人公。虐げられた沖縄歴史であり、命ながらえた人が紡ぎ出すエネルギーにあふれた時代が再現されている。2022/03/13
starbro
668
真藤順丈、2作目です。先日読んだ馳星周のパーフェクトワールドとほぼ同じ時代の琉球の物語。タイトルもパーフェクトワールド≒宝島と似ていますが、作家が違うとこうも内容が違うのかという感じです。本書は当時の琉球のリアル&熱&悲しみが伝わる骨太の作品でした。2018/07/18
ミカママ
643
凄まじいまでの沖縄の戦後史でありミステリーであり。フィクションなのだが、おそらく実在の出来事や事件をうまくモチーフにしている。沖縄の人々の本土への確執そして憤り。元在日米軍関係者のひとりとして、耳の痛いことばかり。文章に勢いがあるも、カタカナ名前をなかなか覚えられず、沖縄の方言であろうルビも読みにくい一因。挫折しそうになりながらも最後まで読んでよかった。2023/06/11
ヲム
622
正直、返還前の沖縄がどの様なものだったのかを恥ずかしながらこの小説を読むまで気にもしなかった。 ストーリー的にも、オンちゃんという行方不明のヒーローを探しながら戦後直後から沖縄返還までをその恋人、親友、弟の目線で語られてて面白く読めた!! 直木賞ノミネート1回目で見事受賞なだけある!! 2019/03/14