講談社学術文庫<br> ヒトはなぜ眠るのか

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講談社学術文庫
ヒトはなぜ眠るのか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784062921312
  • NDC分類 491.371
  • Cコード C0147

出版社内容情報

年をとると眠れなくなるのはなぜか。眠りにはどのような機能があるのか。睡眠はなぜ快いのか。最先端の脳科学で解明する睡眠学入門。子供は快眠、老人が不眠なのはなぜか?
病気のときに、よく眠れるのはなぜか?
睡眠学の第一人者による、眠りの不思議と快眠の秘訣!

進化の過程で睡眠は大きく変化した。肥大した脳は、ノンレム睡眠を要求する。睡眠はなぜ快いのか? 眠りの機能とは? 大脳と睡眠、身体と睡眠の関係、睡眠にまつわる病気、睡眠と冬眠の違い、睡眠を司るホルモン、体内時計の働き、短眠者と長眠者の謎、科学的な快眠の秘訣……。最先端の脳科学で迫る睡眠学入門の決定版。最新の知見と新規文献も充実!

いま、眠りの学問は急速に進歩し拡大し、「睡眠学」として世間に認知され、睡眠現象や睡眠障害を医学的に扱うだけでなく、睡眠をとおして社会の活動様式全般にも影響をおよぼすようになりました。睡眠に関連する保育・勤労・医療・生活習慣などの諸問題に的確に対処できなければ、国民的・国家的規模でいちじるしい損失をもたらすかもしれないからですね。――<「学術文庫版まえがき」より>

※本書の原本は、1994年に筑摩書房より刊行されました。
講談社学術文庫に収録するにあたり、適宜章末に補遺と文献案内を追加しました。

学術文庫版まえがき
第一章 眠りとはなにか
 人間はなぜ眠るのか/眠るとはなにもしていない状態か/眠りを奪うとどうなるのか/まったく眠らないでいられるのか/睡眠はなぜ快いのか/眠りの浅い、深いとはどういうことか/二種類の睡眠はどう違うのか/二種類の睡眠はどのように発達し、それぞれどのような役割を演じているのか/レム睡眠はどうして生き残ったのか/他
第二章 眠りは人ごとに違うのか
 眠る時間や回数に基準があるのか/年齢と眠りの関係はどのようなものか/男の眠りと女の眠りはどう違うのか/「朝型」と「夜型」はどう違うのか/長い眠りと短い眠りはどう違うのか/八時間の睡眠は必要か/短い眠りを何回もとるのは役に立つのか/眠らない人は実在するのか/まったく眠らない動物はいるのか/ヒトの眠りと動物の眠りはどう違うのか/他
第三章 どうして眠くなるのか
 睡眠はどんな法則に支配されているのか/なぜ毎夜寝るのか/生物時計とはなにか/概日リズムはどんな性質をもっているのか/「概日リズム睡眠障害」とはなにか/季節と眠りはどう関連するのか/睡眠不足はどのように処理されるのか/昼寝や居眠りにはどんな効用があるのか/同じ時間をまとめて眠るのと分散して眠るのでは効果は違うのか/他
第四章 眠っているあいだになにが起こるのか
 眠りは本当に必要か/「寝る子は育つ」とはどういうことか/睡眠中にどんなホルモンが分泌されるのか/ストレスと睡眠はどのような関係にあるのか/睡眠物質の解毒作用とはなにか/眠ると元気を回復するのはなぜか/風邪をひくと眠いのはなぜか/免疫機能は睡眠とどう関連するのか/「睡眠時随伴症」とはなにか/睡眠中に身体はどのように休んでいるのか/他
第五章 眠りはコントロールできるのか
 眠りの質をどう高めるのか/昼間の眠気にどのように対処するのか/睡眠は生理的にコントロールされるだけなのか/不眠の埋め合わせはできるのか/個性的な入眠儀式で眠りはコントロールできるのか/入浴で眠りはコントロールできるのか/音の効果で眠りはコントロールできるのか/室内環境で眠りはコントロールできるのか/食べ物や飲み物で眠りはコントロールできるのか/他
睡眠をもっとくわしく知るための参考書
あとがき


井上 昌次郎[イノウエ ショウジロウ]
著・文・その他

内容説明

進化の過程で睡眠は大きく変化した。肥大した脳は、ノンレム睡眠を要求する。睡眠はなぜ快いのか?眠りの機能とは?大脳と睡眠、身体と睡眠の関係、睡眠にまつわる病気、睡眠と冬眠の違い、睡眠を司るホルモン、体内時計の働き、短眠者と長眠者の謎、科学的な快眠の秘訣…。最先端の脳科学で迫る睡眠学入門の決定版。最新の知見と新規文献も充実。

目次

第1章 眠りとはなにか(人間はなぜ眠るのか;眠るとはなにもしていない状態か ほか)
第2章 眠りは人ごとに違うのか(眠る時間や回数に基準があるのか;年齢と眠りの関係はどのようなものか ほか)
第3章 どうして眠くなるのか(睡眠はどんな法則に支配されているのか;なぜ毎夜寝るのか ほか)
第4章 眠っているあいだになにが起こるのか(眠りは本当に必要か;「寝る子は育つ」とはどういうことか ほか)
第5章 眠りはコントロールできるのか(眠りの質をどう高めるのか;昼間の眠気にどのように対処するのか ほか)

著者等紹介

井上昌次郎[イノウエショウジロウ]
1935年ソウル市生まれ。東京大学大学院生物系研究科博士課程修了。理学博士。東京医科歯科大学教授を経て、同大学名誉教授。元世界睡眠学会連合理事。専門は、脳科学・睡眠学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

紫羊

23
元本の刊行は1994年と少々古いが、十分読み応えがあった。文章が抜群に読みやすいのも良かった。宵っ張りで3時までに寝れば良いや、という生活を続けているので、睡眠不足と健康というテーマにはずっと興味があった。これからは睡眠についての常識みたいなものに囚われすぎないこと。ただし動物の心身にとって究極のリカバリーシステムであることを意識して生活したい。2023/10/30

isao_key

12
本書は1994年に刊行され2012年に文庫化されたので、まえがきで著者が述べているように、扱われている研究内容やデータは今では古くなっているが、考え方の展開や研究の手段はいまでも健在で、初期の幼稚なレベルであるがゆえに、眠りの本質そのものが巨視的に、わかりやすく概観できるだろうと述べているが、読了してその通りだと思った。各章のタイトルだけ見ても読む気にさせる。眠りとはなにか、眠りは人ごとに違うのか、どうして眠くなるのか、眠っているあいだになにが起こるのか、眠りはコントロールできるのか、と非常に興味深い。2017/08/20

jjm

10
一日の約1/3を費やす睡眠。よく考えると不思議。寝ている時間に何もしないのはもったいないので睡眠学習ってできないのかな、朝目が覚めて、今日も死んでなくてよかったと思うことが一度はあるのではないだろうか。「睡眠は脳が脳自体を休めるために開発した高度な生存戦略」「睡眠をとらないと人間は必ず死ぬ」「眠るときに感じる快感は、睡眠という命がけ(無防備、栄養補給断)の行為に対する原始的な報酬」なぜ睡眠が存在するかはわからない。ネットで調べると死への準備とも。神のみぞ知る。2021/04/21

ぼのまり

10
眠りのメカニズムについて平易に解説した1冊。20年ほど前に出版されたものを追補、修正し、文庫化したもののようである。ベースとなる睡眠は3~4時間ぐらいだが、隙間でちょっとずつ眠るのが常態化していたけれど、理由があったのですね。あとがきで記載されているダ・ヴィンチの言葉は常人ならざる彼の姿が浮き彫りになります。仮に同じ志を持ったとて、睡魔には勝てそうもないな。2013/08/13

ma2373

4
人生の1/3から1/4 を注ぐ睡眠という活動について学術的な知見をベースに書かれている入門書。どのようにすればよい睡眠をとれるのかということだけではなく、そもそも睡眠とは何か、そして、動物とヒトの睡眠の違い、季節や環境が睡眠に及ぼす影響などについても論じられている。身近でありながらも軽視しがちな睡眠を今一度考えるための良書。2014/08/18

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