出版社内容情報
上司の「いじり」「かわいがり」に苦しむ部下はなぜ多いのか――現代ビジネスで大きな反響を呼んだ連載、待望の書籍化。「いじめ」と「いじり」の最も大きく違うのは、「いじめ」は被害者に対して悪意を持って行われるものですが、「いじり」は加害者側が被害者に対し「愛ゆえの行為」「良かれと思ってやっている」点です。しかし、「いじり」の被害者は、加害者の思いも寄らないほど精神的にダメージを受け、「線路に飛び込みそうになった」り(取材した某一流企業勤務総合職女性のコメント)します。
本書では、日本でおそらく初めて職場における「いじり」について真っ正面から向き合い、実態調査し、問題提起します。「いじり」の被害者はもちろん、「自分も加害者かもしれない」と思い当たる節のある多くの読者の方に手に取っていただけたらと思います。
中野 円佳[ナカノ マドカ]
著・文・その他
内容説明
時として「いじり」は「いじめ」よりも残酷なハラスメントになる。上司や同僚は言う。「愛情の裏返し」「可愛がられている」…本当にそうか?
目次
第1章 いじりの実態 何をいじるのか(「愛あるいじり」はいじられる側にどう映っているか;職場でのいじりに「私だって傷ついている」 ほか)
第2章 いじりの効用 なぜいじるのか(金融や営業でいじりが多いのはなぜか;新入りのための「通過儀礼」 ほか)
第3章 いじりの構造 なぜ加速するのか(感染し、増幅される「いじり」;「怒るのはサムイ」の刷りこみ ほか)
第4章 いじりの帰結 何をもたらすのか(いじりが心身を削る;最悪のケースとしての自殺・自殺未遂 ほか)
第5章 いじりの対策 どうしたらいいのか(「いじり=ハラスメント」言語化の意義;学校現場でのいじり対策 ほか)
著者等紹介
中野円佳[ナカノマドカ]
フリージャーナリスト。1984年生まれ。東京大学教育学部を卒業後、日本経済新聞社に入社。育休中に立命館大学大学院先端総合学術研究科に通い、同研究科に提出した修士論文をもとに2014年9月『「育休世代」のジレンマ』(光文社新書)を出版。シンガポール在住。女性のスピークアップを支援する「カエルチカラ言語化塾」、海外で子育てとキャリアを模索する「海外×キャリア×ママサロン」を運営。東京大学大学院教育学研究科博士課程在籍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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