講談社現代新書<br> 哲学の最新キーワードを読む―「私」と社会をつなぐ知

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講談社現代新書
哲学の最新キーワードを読む―「私」と社会をつなぐ知

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784062884655
  • NDC分類 301
  • Cコード C0210

出版社内容情報

ポピュリズム、思弁的実在論、OOO……ポスト・グローバル化が進行する新時代を生き抜くために、最低限おさえるべき思想はこれだ!●新時代を生き抜くために、最低限おさえるべき思想がここにある!

 グローバル時代は終焉を迎えつつある。アメリカの保護主義や移民制限、イギリスの脱EUのようなナショナリズム的潮流に鑑みると、どうも時代が逆行しているようだ。他方、人々は、インターネットなどで、国境など気にせず本能や欲望のままにつながり合おうとしている。こんな新しい世界状況は「ポスト・グローバル化」と呼べるかもしれない。

 この時代にあって、四つの新しい現象が世界規模で起こりつつある。一つ目は、ポスト真実や反知性主義といった、情緒的な決定が世界を動かす状況。二つ目は、理性とは無関係な、モノ主体の世界観の発生。三つ目は、AIやインターネットなどのテクノロジーの発達。そして最後に、シェアリング・エコノミーのような、共同性の拡大だ。

 要するに、従来の理性主義にとって代わる、脱理性主義の多層的な知が、時代を規定しようとしているのである。これらが多項式のように連接することで、あたかも一つの多層な知が形成されている。これを〈多項知〉と呼んでみたい。「ヘーゲル的な絶対知から〈多項知〉へ」。この視点を理解しなければ、混沌とした世界を生き抜けない。

 さあ、「私」と社会をいかにつなぐかを考える、まったく新しい公共哲学を打ちたてよう!

(本書の主な内容)
第一部 感情の知
1 政治は感情に支配されるのか?――ポピュリズム
2 地球規模の宗教対立が再燃する――再魔術化
3 アートこそが時代を救う――アート・パワー

第二部 モノの知
4 すべては偶然に生じている――思弁的実在論
5 独立するモノたち――OOO
6 非?人間中心主義の行方――新しい唯物論

第三部 テクノロジーの知
7 AIの暴走を止められるか――ポスト・シンギュラリティ
8 インターネットが世界を牛耳る――フィルターバブル
9 プライバシーなき時代を生きる――超監視社会

第四部 共同性の知
10 積極的な妥協が対立を越える――ニュー・プラグマティズム
11 ポスト資本主義社会は共有がもたらす――シェアリング・エコノミー
12 自分と他者を同時に幸福にする――効果的な利他主義

はじめに 
第一部 感情の知
1 政治は感情に支配されるのか?――ポピュリズム
反知性主義とトランプ現象/信仰復興運動と結びつく/ポスト真実という救世主 ほか
2 地球規模の宗教対立が再燃する――再魔術化
宗教多元主義の限界/ハーバーマスの三つの要求/理性と感情の弁証法 ほか
3 アートこそが時代を救う――アート・パワー
「アートで社会変えたい」/未来の遊園地/無限で批評的なもの ほか
第二部 モノの知
4 すべては偶然に生じている――思弁的実在論
メイヤスーの相関主義/偶然性の必然性/マルクス・ガブリエルの批判 ほか
5 独立するモノたち――OOO
徹底的にバラバラである/概念の曼荼羅/モノが社会の中枢を担う ほか
6 非―人間中心主義の行方――新しい唯物論
産業組織そのものが価値を生み出す/社会的実体と心の独立 ほか
第三部 テクノロジーの知
7 AIの暴走を止められるか――ポスト・シンギュラリティ
ロボットが意識を持つ可能性/2045年に訪れる変化/狂った理性としての非理性 ほか
8 インターネットが世界を牛耳る――フィルターバブル
ユーチューバーへの対処/薄暗がりのウェブ/「つながり」と「閉じこもり」 ほか
9 プライバシーなき時代を生きる――超監視社会
スノーデンとパノプティコン/リキッド・サーベイランスの問題/安由――自由のための蜂起 ほか 
第四部 共同性の知
10 積極的な妥協が対立を越える――ニュー・プラグマティズム
プラグマティズムの系譜/ニュー・プラグマティズムとマクダウェル/公共哲学としてのプラグマティズム ほか
11 ポスト資本主義社会は共有がもたらす――シェアリング・エコノミー
コモンズの利権/第三のシステム「グローバル・ヴィレッジ・シェア」/コラボ消費 ほか
12  自分と他者を同時に幸福にする――効果的な利他主義
与えるために稼ぐ/リベラルな社会の定義/コスモポリタニズムからの提言 ほか
おわりに


小川 仁志[オガワ ヒトシ]
著・文・その他

内容説明

「私」と社会をいかにつなぐかを考える、まったく新しい公共哲学を打ちたてよう。新時代を生き抜くために、最低限おさえるべき思想。

目次

はじめに 「私」をアップグレードするために
第1部 感情の知
第2部 モノの知
第3部 テクノロジーの知
第4部 共同性の知
おわりに 未来のための新しい公共哲学

著者等紹介

小川仁志[オガワヒトシ]
1970年、京都府生まれ。哲学者・山口大学国際総合科学部准教授。京都大学法学部卒業後、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。専門は公共哲学。徳山工業高等専門学校准教授、米プリンストン大学客員研究員等を経て現職。大学で新しいグローバル教育を牽引する傍ら、商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

18
「AIに仕事を取られちゃうよう」とか言いながら、電車で貴重な時間をスマホアプリに売り渡しちゃってる地球人。そういうとこからだよ(自戒)!!伊坂幸太郎『モダンタイムス』では検索から監視が始まったが、もうそれどころじゃなくなっているのが現実なのか▼経験上、シェアエコノミーは人を保守的にすると思っていた。本書はその側面を受け入れつつ、濃すぎないコミュニティ作りを提案していた。2018/08/15

12
現在の哲学キーワードの説明である。ポストグローバル化、公共哲学など大きな流れのなかで、いくつかグルーピイングし解説。グローバル化とは別に宗教の個別化、また大きくインターネット、AIがどのように思考に影響していくのか気になる。その他気になったキーワードは(反知性主義、OOO(Object Oriented Ontology,オブジェクト指向存在論、トリプルオー)、再魔術化(宗教のコスモポリタン化、ウルリッヒ・ベック「私だけの神」))ネットにより世界が近くなることを感じながら、我々個人も、個々、個人とし2019/01/14

まゆまゆ

8
ポストグローバル社会にやってくる社会のキーワードは感情、モノ、テクノロジー、共同性。いずれも個を排除した非理性的なものであり、対応するには新たな知を個人として取り入れ、新たな理性によって立ち向かうしかない。2018/10/02

sk

7
哲学の最近の動向を紹介している。もちろんここで挙げられている本は読む必要がある。これはインデックスである。2018/04/03

武井 康則

6
本書が良書でない最大のポイントはエキサイティングでないという点だ。4つの章に分け、第1章ポピュリズムについては話し合いを諦めてはならないという。今までの話し合いが有効でなかった以上、これからも効力はないだろう。ならば、有効な話し合いを提案すべきだ。3章AIについては、危なくなれば開発をやめるべきだ。(動き出したら止まらない。提案するなら、有効な方向転換をいうべきだろう。)こうなってくると、ニューワードとして取り上げられた語がどこまで有意味か疑問を持ってしまう。2018/02/28

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