YA!ENTERTAINMENT<br> X‐01エックスゼロワン〈2〉

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YA!ENTERTAINMENT
X‐01エックスゼロワン〈2〉

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  • サイズ B6判/ページ数 178p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062695121
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

『バッテリー』『NO.6』のあさのあつこが描く戦争小説。戦士として生き、世界をかえようともがく2人の少女の魂の物語。 中原の小国「永依(えい)」は、火国、勃国の2大国に挟まれ、滅亡の危機を迎えていた。ラタは、永依で身分の低い両親のもと3人きょうだいの長女として生まれるが、父親の死後、クシカ将軍の養子となった。戦士に必要なあらゆる技を体得したラタは、12歳で迎えた勃国との戦いで、「破壊神」の名にふさわしい戦いぶりを示した。
 一方、N県稗南(ひなん)郡稗南町には由宇(ゆう)という少女がいた。15歳の誕生日の前日、大好きな父親が「らた」「えっくすぜろわん」と言い残して急死する。すると、黒づくめの男たちが稗南町を急襲し、破壊した。由宇は、敵から逃れる途中で、母親から「X?01は人間が創り出した最も大きく、激しい恐怖」と教えられる。
 運命に翻弄されるラタと由宇。2人の行く手に待っているのは?

目次より――
1 地獄の底から
2 天空からの光は
3 生と死の交差する場所
4 鬼神の宴

「第1章 地獄の底から」より――
 草原は兵に埋め尽くされていた。
 敵の、だ。
 敵、火国の軍旗がはためく。
 火を噴く獅子の紋章は、風に揺れ、獅子そのものが猛り狂っているように見える。旗音は西から東に吹き過ぎる風に乗って、永依国の陣まではっきりと届いてきた。
 まさに、咆哮だ。
 圧倒される。
 永依の兵士たちは、血の気の無い顔で押し黙り、身を縮めていた。犲虎が自分たちを食い千切り、餌食にしようと狙っている。口にこそしなかったが、あるいはできなかったが、自分たちを兎のごとく感じ、おびえ竦んでいたのだ。
「不味いな」
 リャクランが干し肉をかじりながら、呟いた。
「ちょいと不味いぞ、ラタ」
「どっちがだ」
「うん?」
「干し肉か戦況か、不味いのはどっちだ」
 リャクランが肩を竦める。口の中の肉を飲み下す。
「こういう状況で冗談が言えるとは、さすがに『漆黒の鬼神』だけのことはあるな」
 ラタとリャクラン。
 永依国の武将と軍師であり、十歳に満たないころからずっと、寝食を共にしてきた間柄だ。
 友ではない。仲間でもない。むろん、恋人でも愛人でもなかった。(以下、本編にて)

1 地獄の底から
2 天空からの光は
3 生と死の交差する場所
4 鬼神の宴


あさの あつこ[アサノ アツコ]
著・文・その他

田中 達之[タナカ タツユキ]
著・文・その他

内容説明

少女ラタは、父親の死後、滅亡の危機に瀕する永依国クシカ将軍の養子となり、「破壊神」の名にふさわしい戦いぶりを示す。N県稗南郡稗南町には由宇という少女がいた。父親が「らた」「えっくすぜろわん」と言い残して急死すると、黒ずくめの男たちが稗南町を急襲した。運命に翻弄されるラタと由宇。2人の行く手に待っているのは?『バッテリー』『NO.6』のあさのあつこが壮大なスケールで描く戦争と平和の物語。

著者等紹介

あさのあつこ[アサノアツコ]
岡山県生まれ。『バッテリー』(教育画劇)で野間児童文芸賞、『バッテリー』全6巻で小学館児童出版文化賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はじめさん

25
異世界のラタと日本のユウ、2人の少女の魂の物語2巻。父の遺した「エックスゼロワン」「ラタ」というキーワード、襲い来る黒ずくめ集団の正体は「国家」。対する異世界では大国相手に起死回生の一手を打とうとする。戦局の行方は鬼神と恐れられるラタの双肩にかかる。重圧をなんのその無双状態で戦場を制圧したラタに、養い親でもある将軍から告げられる、大国から提示された和睦条件ーーラタの身柄引き渡しと処刑。ともに国を敵に回した非力と剛力。おっ、表紙絵がだんだん剛力彩芽に見えてきたぞ? でもゴーリキーでも15歳はさすがに無理か。2017/12/17

はな

10
面白い。でもまだ序章の中盤?な感じが否めない。追ってにかこまれてしまった主人公がこれからどんな力、決断を見せてくれるのか、続きがとても楽しみです。

10
1・2巻一気読み。あさのさんのファンタジーは久しぶり。ヤングアダルト向けのレーベルから出版されているが「NO.6」同様シリアスな展開で今後に期待できる。異世界の武人・ラタと現代日本(によく似た世界?)に暮らす由宇、二人の少女の物語なのだが、2巻読み終わった時点でも、まだこの二つの世界の繋がりは見えてこなくてモヤモヤする。この二人の少女(特にラタ)の「女性らしさ」をあえて捨てたようなキャラクターの描き方が個人的にとても興味深いところ。今のところ暗さが目立つ作品だが、救いはあるのだろうか。最後まで見届けたい。2018/01/03

zanta

8
87/3/4/2018 やっぱり年に1冊か。11月を待たなければならない本がまた増えてしまった。まだあくまで序章といった感じだし。楽しみだけどペースアップしてくれたらもっといいかな。2018/03/04

たつや

7
「X-01 エックスゼロワン 弐」からのフレーズです。 「誰にも頼らず、縋らず、己の力だけで己の定めを決めていける者しか救われない。」 「諦めさえしなければ、流されさえしなければ、抗いを忘れさえしなければ、変えられる。」 ブログ:https://sunnext.exblog.jp/27157481/2018/03/25

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