スクロール

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 176p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062207959
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

最高にハッピーな生活より、そこそこでいいと思う若者たち。彼ら彼女らが日常を送るなかで、見いだしていくそれぞれの”道”とは。各界から共感の声続出!

本が読めない僕でも、少しだけ読めました!!
―オカモトレイジ(OKAMOTO’S)


わたしには想像もつかない男心をしりました。
変わりたいと望むけど、なぜか変わらないものを探している。
なぜだろう。女の人にはわからない。男の人たちにしかわからない。
「とんでもない青春」があるのかな。――飯豊まりえ(モデル)

「滑稽だな」と読み進めながら客観視していた自分に徐々に生温かいものが迫ってくる。何なんだろう。きっと本来誰しも自分の中で蠢いている何か。認めざるを得ませんでした。――桜井ユキ(女優)

上手く行かなくて寂しくて虚しくて、毎日毎日、知ってる事しか起きなくて。
僕はこのままどこに連れて行かれてしまうんだろう。僕とは関係ない所で生きてるこの小説の主人公たちに僕の欠片を見つけました。――岡山天音(俳優)

本を読んで彼らと同じ世界を生きていると思えたのは、初めてでした。――成田凌(俳優)




ある日突然、女子高生が家にやってきた。僕の部屋の隣に、元カレが住んでいるらしい。うざがられたらいやだから、せめて彼の音だけでも聞きたいのだという。そんな彼女の名前はハル。そんなある日、隣からの物音で目が覚めてた僕は、ハルの元カレが引っ越しをしていることに気づき……(「童貞王子」)

高望みもせず、まあまあで生きていきたい。そこそこの会社にはいって、そこそこの生活をして、そこそこの幸せががあればいいと思っていたのに、人生うまくいかない。就活もうまくいかず、おまけに彼女は友だちに寝取られる、俺、いったいどうなっちゃうんだろう。(「麗しい美しい」)

まぐれで就職できたテレビ局。希望の部署ではなく燻っていた時に、入り浸っていたバーで出会った菜穂と付き合うことになった。忙しい毎日のなか、何とか会う時間を作っていたのだが、ある事件取材のためにかり出されたことから、俺と菜穂の関係は変わっていってしまう。(「スクロール」)

青春時代の疾走感、やるせなさ、高揚感、希望に満ちあふれた表題作含む5編の連作短編集。

童貞王子
麗しい美しい
(パルプ・フィクション)
まっすぐ立てない
スクロール


橋爪 駿輝[ハシヅメ シュンキ]
著・文・その他

内容説明

あの頃感じた全てがここには詰まっている―僕の部屋の隣に住む元彼の「音だけでも聞きたいの」、という女子高生が、ある日突然やってきた。―「童貞王子」。まぐれで就職できたテレビ局。希望の部署ではなく燻っていた時に、入り浸っていたバーで出会った菜穂と付き合うことになるが、ある事件取材をきつかけに俺たちの関係は変わっていってしまう。―「スクロール」。表題作を含む、青春まっただなか、全力疾走な全5篇収録!

著者等紹介

橋爪駿輝[ハシズメシュンキ]
1991年熊本県生まれ。横浜国立大学卒業後、都内企業に就職し、現在も勤務。『スクロール』が処女作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ami*15

45
どストレートな感情でどこか憎めない登場人物たちに好印象を持ちました。突然訪れた知人の自殺。特別交友のない相手だとしても知っている人が亡くなってしまったら悲しいし、「相手が死んでから距離が縮まるってことも、あると思う」というセリフに関してもわかるところがあるなと思いました。強烈な短編多めの中で私が特に面白いと思ったのは1話目の『童貞王子』。女子高生のハルが忘れられない元彼の記憶と決別していく過程はなかなか印象強いものでした。多少のもやもやは残ったけど、雰囲気は好みなので同作者の次作も読んでみようかと思う。2018/07/01

踊る猫

18
なんだかんだ言ったってゼータク言わなきゃ食って行けるし、でも悩みと無縁なわけでもないし、ただとんでもない幸せが欲しいわけでもないし……とまあ、拗らせたモラトリアム気分が全開となった一冊。ある意味ではまさに「今」を切り取った一冊と言っても良いのだろう。それでいてこれ見よがしな「現代風俗」を取り入れまくったような力みがない。それを肯定的に捉えるかどうか? なんだかフィッシュマンズの音楽でも聴いているような心地好さと好ましさを感じた反面、もう一工夫欲しい感じも。突出した特徴を際立たせれば化ける作家かなと思われる2017/12/09

かば

16
1年ぶりに読んだけれどもやっぱり良いんだよな。語り口の同時代的リアリティが物語の間口を広めているし、物語そのものもどこか引っかかるものを残してくれる。なによりラストの別れに心が騒つく。2018/12/24

きたさん

10
一編一編はそこまで感じなかったのだけれど、連作短編として見てみると朝井リョウっぽさを感じてしまい、そうなると物足りなさを感じざるを得なくなってしまった。どのベクトルでもいいので、突き抜けたものがほしかった。ただ、読みやすいのは確か。読書初心者におすすめしてもいいかな、と思いました。2017/12/24

かば

8
n回目の読了。青春の黴臭さや湿っぽさをカラッとした文体で駆け抜ける名著。読書人の間でもほとんど話題になることはないが、自分にとって大事な一冊。2022/11/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12260925
  • ご注意事項