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誰も戦争を教えてくれなかった

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  • サイズ B6判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062184571
  • NDC分類 209.74
  • Cコード C0036

出版社内容情報

あの楽しかった戦争をもう一度? 社会学者が丹念なフィールドワークとともに考察する「戦争」と「記憶」の現場誰も戦争を教えてくれなかった。
だから僕は、旅を始めた。

広島、パールハーバー、南京、アウシュビッツ、香港、瀋陽、沖縄、シンガポール、朝鮮半島38度線、ローマ、関ヶ原、東京……。

「若者論」の専門家と思われている28歳社会学者。
そして「戦争を知らない平和ボケ」世代でもある古市憲寿が、
世界の「戦争の記憶」を歩く。

「若者」と「戦争」の距離は遠いのか、
戦勝国と敗戦国の「戦争の語り方」は違うのか、
「戦争、ダメ、絶対」と「戦争の記憶を残そう」の関係は歪んでいるのでは――。

「戦争を知らない」のはいったい誰なのか、
3年間にわたる徹底的な取材と考察で明らかにする、
古市憲寿、28歳の代表作!

◆オビ推薦:加藤典洋氏
「一九八五年生まれの戦後がここにある。」

◆週末ヒロインももいろクローバーZとの1万2000字対談を収録!
「5人に『あの戦争』に関する全20問のテストを解いてもらったら……」

◆巻末に「戦争博物館ミシュラン」まで付録!

序章 誰も戦争を教えてくれなかった
第1章 戦争を知らない若者たち
1 戦争を記憶する
2 戦争を知らない日本人
第2章 アウシュビッツの青空の下で
1 万博としてのアウシュビッツ
2 ベルリンでは戦争が続いている
3 僕たちはイタリアを知らない
第3章 中国の旅2011?2012
1 上海――愛国デモの季節
2 長春――あの戦争は観光地になった
3 瀋陽――倒された塔の物語
4 大連・旅順――南満州鉄道の終着地
5 再び上海――戦争博物館のディズニー映画
第4章 戦争の国から届くK-POP
1 新大久保の悪夢
2 感動の戦争博物館
3 戦争が終わらない国で
第5章 たとえ国家が戦争を忘れても
1 沖縄に散らばる記憶たち
2 平和博物館のくに
3 そうだ、戦争へ行こう
4 大きな記憶と小さな記憶
第6章 僕たちは戦争を知らない
1 2013年の関ヶ原
2 僕たちは、あの戦争の続きを生きる
3 戦争なんて知らなくていい
終章 SEKAI no OwarI
補章 ももいろクローバーZとの対話
戦争博物館ミシュラン


古市 憲寿[フルイチ ノリトシ]
著・文・その他

内容説明

アウシュビッツから沖縄まで。世界のあちこちに存在する戦争博物館と平和博物館。僕はずっとこれらの博物館をめぐっている。若者と国家の、そして戦争の距離はどれだけ遠いのだろうか。博物館で残される「記憶」に意味はあるのだろうか。徹底的に歩いて考えた、28歳社会学者の本格「戦争」論!

目次

序章 誰も戦争を教えてくれなかった
第1章 戦争を知らない若者たち
第2章 アウシュビッツの青空の下で
第3章 中国の旅2011‐2012
第4章 戦争の国から届くK‐POP
第5章 たとえ国家が戦争を忘れても
第6章 僕たちは戦争を知らない
終章 SEKAI no OwarI
補章 ももいろクローバーZとの対話

著者等紹介

古市憲寿[フルイチノリトシ]
1985年東京都生まれ。東京大学大学院博士課程在籍。慶應義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。専攻は社会学。若者の生態を的確に描出し、クールに擁護した著書『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)で注目される。大学院で若年起業家についての研究を進めるかたわら、マーケティングやIT戦略立案、執筆活動、メディア出演など、精力的に活動する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

扉のこちら側

73
初読。2014年295冊め。「あの戦争」とは違った形で起きるかもしれない戦争。戦争も災害も楽しくない。けれど、それを遠くから、距離的にも時間的にも、遠くから眺める時の、瘡蓋を剥がすような暗い疼きは否定できなくはない。知りたいという、本のページを繰る時の心の奥で、私は何を考えているのだろう。読みながら、ふとした思考の隙間に考える。2014/04/06

ヒデミン@もも

42
確かにこの装丁は素敵。古市憲寿さんはテレビの報道番組では早口にクールな意見を話すイメージ。鋭い観察眼と瑞々しい感性で、現代の若者たちの心情を描写する朝井リョウさんと似ている。でも文中『僕たち』と称するのが気になった。死を身近に感じることがない僕たちにとってはアウシュビッツやザクセンハウゼンが楽しい。戦争の楽しさと似ている。そんな風にワザと書いているのかもしれないけれど、今の若者ではない私には不愉快だ。『僕』個人の意見として述べてほしい。確かにきちんとこの本を読んでないけど、読んだフリをしたい場合ってね。2015/06/17

いずむ

39
日本の戦争教育は、戦争”被害”教育だと思う。沖縄、広島、長崎、東京。きっと凄絶な光景だったのだろう。しかし、”撃たれる前に撃った”日本。何を考え何をしたのか、ボクは無知に等しい。教えられた記憶もないし、きっとボクの両親も知らない。「戦争はいけない」というコトに対して、日本人全体があまりに無関心なのだと思う。殺し合いを肯定するワケじゃない。ただ、日本人が語る反戦の論理は、いつだって”被害者”のそれだ。風化させたくないものは、いったい何なのか。ボクは、殴られた傷痕より、殴った拳の痛みを、もっと知りたいと思う。2013/09/01

mai

37
日本国内の戦時中の話をメインにかかれているのかと思い、図書館にて借りてみました。が、世界の戦争の博物館を巡る旅のような内容でした。ちょっと期待はずれでしたが、勉強になりました。2017/09/05

壱萬弐仟縁

30
内向き、草食系、と評される若者だが、 そんなことはない。 脚注豊富だから学術書であろう。 戦争博物館は、博物館という日常と 戦争という非日常の結節点に存在(15頁)。 脚注20にあるように、 書評をする者からすれば自戒を求める辺りは、 上野教育の成果であろうか。 戦争博物館はすぐれて政治的な場所(25頁)。 戦争は楽しい(31頁)。 これは間違っている。 人が死んで楽しいなんていうのは非常識であろう。 戦争に興味がなかったとも書いてある(37頁)。 そういう問題でもない。  2014/03/31

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