角川文庫<br> 残りの秋―髪ゆい猫字屋繁盛記

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角川文庫
残りの秋―髪ゆい猫字屋繁盛記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 288p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041057056
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

身重のおよしが突然、猫字屋に戻ってきたとおもったら、旦那の藤吉が突然店の金を持って失踪したという。およしに惚れ込んでいたはずの藤吉がなぜ?
喜三次は、藤吉を訪ね歩いて、川崎宿まではるばる足を向けたが、そこで意外な内実を知る。
生さぬ仲の子を我が子のように愛おしむ者がいるとおもえば、血の繋がった子どもを捨てる母もいる。
いつの世も変わらぬ人の情を、哀しみと慈しみに満ちた筆で描きだす、シリーズ最終巻。


内容説明

身重のおよしが突然猫字屋に出戻ってきた。旦那の藤吉が店の金を持って失踪中だという。誰もが認めるおしどり夫婦にいったい何が?魚竹の跡継になった喜三次は藤吉の探索に一役買い、その一筋縄ではいかない胸の裡を聞きつける―。消える命あれば、生まれる命あり。めぐる季節のなか、人を慈しみ、縁を大事に生きる尊さ。いつの世も変わらぬ人の情を哀歓あふれる筆で描きだす、著者畢生の大シリーズ、感動の最終巻!

著者等紹介

今井絵美子[イマイエミコ]
1945年広島県生まれ。成城大学文芸学部卒業後、画廊経営、テレビプロデューサーを経て、執筆活動に入る。2003年「小日向源伍の終わらない夏」で第10回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞受賞。主なシリーズに「立場茶屋おりき」(歴史時代作家クラブ賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

とし

92
髪ゆい猫字屋繁盛記「残りの秋」最終巻。独特の言葉遣い江戸の下町人情話、収まるとことに収まりましたね。今井絵美子さんのご冥福をお祈りします。2018/01/18

真理そら

60
書役シリーズとぶっ通しで再読してみた。子供も大人も不幸な身の上の人が多すぎるシリーズなので前回は途中で読むのをやめていたことが発覚。これが最終巻だけれどいつも通りの日常の中で終わったのがこのシリーズらしい。明日からも同じように不幸な人は出てくるだろうし照降町界隈ではそれを何とかしようとする人たちが同じように助け合って生きていくだろうし…『立場茶屋おりき』シリーズも途中までしか読んでいないので最後まで読んでみよう。2021/03/08

タイ子

33
髪結い猫字屋シリーズの最終巻。作者の今井さんは病気と闘いながら作品を書き続けていらしたので応援していたのですが、残念ながら数カ月前にお亡くなりになりました。 猫字屋の物語も貧富の差はありながらも一生懸命に生きている長屋の人たちをそれぞれの日々の中で命の大切さと生きる力を教えてくれました。寂しいですが作品はいつまでも残るのでまだまだ未読作品の中でお会いしたいと思います。2017/11/25

ケイプ

23
髪ゆい猫字屋繁盛記の最終巻。「残りの秋」の秋は”とき”と読むんですね。猫字屋に集まる人たちのいろんな話。もっと続きがよみたかったなぁ。闘病中と聞いていましたが残念です。また私の好きな作家さんが亡くなってしまいました。ご冥福をお祈りいたします。2018/02/08

まき

11
困っている人がいたら手を差し伸べて皆で助け合う。このシリーズの良いところです。でも人生というものは一筋縄ではいかないね。幸も不幸も色々ある。それでも人は明日に向かって生きてゆくのか。今後が気になる人達がいるけどこれでお終いです。2021/11/04

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