角川文庫<br> 厭世マニュアル

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角川文庫
厭世マニュアル

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784041056097
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

マスク乙女の、不器用なる反逆的青春小説、ここに誕生!

■ろくでもなく愛おしい主人公の決断に、きっと誰かが救われる。――住野よる氏

■薄暗い青春の片隅でうごうごしているとき、我々はみんなマスクをつけている。――森見登美彦氏(解説より)

人生、マスクが必需品。
自称「口裂け女」ことくにさきみさとは、札幌在住の22歳フリーター。
他人とはマスクを隔てた最低限の関わりで生きてきたが、諸事情により、避けてきた人々と向き合う決意をした。
自己陶酔先輩の相手をし、ひきこもりの元親友を説得し……やっかい事に巻き込まれ四苦八苦する口裂けだが、周囲の評価は確実に変化していき――?
衝撃の結末とある「勇気」に痺れる、反逆の青春小説!

第6回野性時代フロンティア文学賞受賞作。

内容説明

人生、マスクが必需品。自称「口裂け女」ことくにさきみさとは、札幌在住の22歳フリーター。他人とはマスクを隔てて最低限の関わりで生きてきたが、諸事情により、避けてきた人々と向き合う決意をした。自己陶酔先輩の相手をし、引きこもりの元親友宅を訪問し…やっかい事に巻き込まれ四苦八苦するみさとだが、周囲の評価は確実に変化していき―?衝撃の結末とある「勇気」に痺れる、反逆の青春小説!

著者等紹介

阿川せんり[アガワセンリ]
1988年北海道生まれ。『厭世マニュアル』にて、冲方丁、辻村深月、森見登美彦が選考委員を務めた第6回野性時代フロンティア文学賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユメ

43
めくるめく怒濤のひとり語りに吸い寄せられるうち、ふと気づく。マスクを装着してしか人と向き合えない主人公。この子は私だ。私もきっと見えないマスクをしているのだ。しかし、顔が隠れて何を考えているかわからないと、それはそれで勝手なことを言ってくる人もいる。マスクを外さなくてはいけない。言われなくても自分が誰より知っている。だから私は、主人公が上げた反逆の狼煙に、彼女と一緒になって叫び出したくなるほどの感動を覚えた。「私の人生を生きているのは私なんだよ!」と声にならない声を上げている全ての人たちに贈りたい作品。2017/09/04

カノコ

38
常にマスクを付け、他人との接触を避ける22歳のフリーター、通称「口裂け女」。しかし、そんな口裂けが、周囲の人たちと関わる羽目になり…。幸か不幸か、わたしは自分が真っ当な人間だと思っているのだが、そのせいか主人公の気持ちに寄り添うことができずに困ってしまった。多分、この真っ当さ故の傲慢や欺瞞が、彼女のような人を苦しめているのだろうと思うものの、イライラするのを止められず。主人公の周囲の人物は身勝手な存在として描かれているようだが、そちらの方がまだ理解が容易。苦々しさばかりが残り、単純に相性が悪い作品だった。2019/05/26

ゆきこ

20
住野よるさんオススメ本の初読み作家さんの作品。札幌のレンタルビデオ店でバイトする自宅以外でマスクを外せない自称口裂け女とそれを取り巻くいろいろな人との関係性を自分なりに説いていく自分との戦いの話。まぁ、感情移入できず最初は読みづらいですが住野さん推しなので最後までなんとか…解説はなんと森見さんが書いております。過去の自分と対峙して新たな自分を見つけ出そうとする気持ちは大事だし、あたしも頑張ろうっとと思えた本でした。2017/11/19

のりすけ

18
『美女竹』のアンソロでお名前を知り初読み。軽快なテンポで語られるコミュ障ちゃんの物語。彼女にとっては彼女に深入りしない人がありがたいのね。今後この嬢ちゃんはどうやって生きていくのだろう、厭なことがあったらその都度関係を断ち切って逃げるのだろうか…という危惧は残るが、そこも含めて面白かった。そういう人生があってもいいじゃない。マスクのハニー呼びかけとお犬様がツボ。わばばばばば…ファー様か!2019/09/10

りょう(アイコン変更5)

17
初読み作家。デビュー作品っぽい。。。コミュ症のみさとはマスクが手放せない自称「口裂け女」。他人を避けたいのに何かと構ってくる人々。みさとはそんな人々と向き合う決意を。。。最初はみさとの気持ちで書かれた独特な文章を読みにくいなーと思っていたけど段々とハマっていった。アンサーセンパイ、ほんとウザかった、笑。押し付けがましいお節介。説明不足な所もあるけど、何もかもリセットしたい、みさとの気持ち少しだけわかる。私も昔はリセット癖あったしマスクも良くする(スッピン隠しだけど)駄目駄目な私、笑。最後スッキリした!2017/09/23

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