明日の食卓

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  • サイズ B6判/ページ数 299p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784041041048
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

けっして他人事ではない、どこにでもある家族の光と闇。息子を殺したのは、私ですか?

同じ名前の男の子を育てる3人の母親たち。
愛する我が子に手をあげたのは誰か――。

静岡在住・専業主婦の石橋あすみ36歳、夫・太一は東京に勤務するサラリーマン、息子・優8歳。
神奈川在住・フリーライターの石橋留美子43歳、夫・豊はフリーカメラマン、息子・悠宇8歳。
大阪在住・シングルマザーの石橋加奈30歳、離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日、息子・勇8歳。

それぞれが息子のユウを育てながら忙しい日々を送っていた。辛いことも多いけど、幸せな家庭のはずだった。しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。果たして3つの石橋家の行き着く果ては……。
どこにでもある家庭の光と闇を描いた、衝撃の物語。




椰月 美智子[ヤヅキ ミチコ]
1970年神奈川県生まれ。2002年『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、第23回坪田譲治文学賞を受賞。著書に『フリン』『るり姉』『消えてなくなっても』『伶也と』『14歳の水平線』『その青の、その先の、』などがある。

内容説明

同じ名前の男の子を育てる3人の母親たち。愛する我が子に手を上げたのは誰か―。どこにでもある家庭の光と闇を描いた、衝撃の物語。

著者等紹介

椰月美智子[ヤズキミチコ]
1970年神奈川県生まれ。2002年『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞(07年)、第23回坪田譲治文学賞(08年)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ウッディ

402
あすみと優、留美子と悠宇、加奈と勇。イシバシユウという同姓同名の小学3年生の男児のいる3組の親子。収入も家庭環境も家族構成も異なる3組の家族の出来事が、母親の視点から語らる物語。順風に見える家庭にも、問題が起こり、ひとつ間違えば、虐待で子供を殺してしまうかもしれない。そんな危うさを抱えている。個人的には加奈と勇の親子を応援していました。今の幸せを感謝しないと‥。。そんなことを考えながら、一気読み!とても面白かったです。2017/10/25

風眠

402
子供は天使だったり悪魔だったりするし、母親だって聖母にもなれば悪母にもなる。虐待の報道があると親を非難するが、そこに至った内情を想像してみた事はあっただろうか。私が子供の時、何の疑問もなく親の言うことは絶対正しいと思っていた。今は、絶対正しいとは思わないけれど。この物語には3人のイシバシユウ君が登場する。ユウの闇に気づかない母親、怪獣化するユウに手をあげる母親、ひとりきりでユウを育てる母親。それぞれの明日の食卓を、無事に迎えられますように。そうして毎日が続いていって、つつがなく日々を、過ごせますように。2017/02/06

fwhd8325

285
どうにも辛い物語。苦しさが募ってきます。情報が溢れるくらい豊富なのに、どんどん視野が狭くなっている社会をリアルに描いていると思います。互いを思いやる家族も描かれているけれど、みんな〈自分〉しか見ていない。妙なステレオタイプの家族だけでないだけに、本当に苦しく、恐ろしい。突然の変貌など、戸惑う面もあるのだけど、人間の、日常の些細な脆さにとても説得力を感じました。2017/04/12

ケンイチミズバ

244
普通の人々が心と懐に余裕を失い、家族がおかしくなり社会もおかしくなっているのだと思う。フィクションだけれど現実はこのとおりなのではないかと思った。この物語では男はどれもだめ、女がとても苦しんでいる。男が外で働いている様子が表現されてないが、男は仕事に逃げることができ、女はそうはいかない。聞分けのない子供、問題児、親の介護、夫の浮気、そして自分も家計を支える。シングルマザーの優しい息子、児童相談所の女性ら正しい存在がわずかに救いだったが、解雇され誘われた風俗の仕事に気持ちが揺らいだのも共感でき、辛かった。2016/12/08

おしゃべりメガネ

242
いや、ホント、読了までキツかったです。こんなに読んでてキツいと感じた作品は久しぶりでした。同じ名前の「ユウ」という小学3年生の男の子、3人が登場し、それぞれの話が展開されます。どの「ユウ」にまつわる話も、親として読み進めているととにかくキモチが萎えていきました。私はまだ父親だから、幾分マシだったのかもしれませんが、母親の目線で読み進めていくと思うトコロは多々あるのではなかろうかと思われます。個人的には兄弟の「ユウ」の話が一番キツくて、とにかく子供たちに腹が立ち、旦那さんにもイラだちをかくせず、最悪でした。2016/09/28

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