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内容説明
商家に住み込みで働いていた紗雪は、火事で勤め先が無くなり、行き場を失う。そんな紗雪に声をかけてくれた女性・千晶の職業は髪結い師だった―。江戸浅草の市井で、仲間と助け合いながら懸命に生きる女性の姿を、折々の橋のたたずまいに寄せて描く物語。
著者等紹介
入江棗[イリエナツメ]
東京都出身。作家事務所「榎本事務所」に所属し、フィクションを中心に、数多くの原稿を執筆する榎本事務所の看板作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
真理そら
49
「髪結い」という言葉に誘われて読んでみたけれど髪結いより捕物系だった。和真の家庭の問題が棚上げされたままなのでシリーズ物かと思ったらそうではなかった。カバーイラストと物語の内容に落差がありすぎる気が…。2021/04/26
さや
11
★★★★☆舞台は江戸。 どことなく少女小説のような雰囲気を感じる本作。読みやすいけれど、本格的な時代小説を求める人には物足りないだろう。 火事で行き場を無くした天涯孤独の紗雪は、髪結いを生業にする千晶に拾われ、髪結い師を目指すことになるー…。 本作では別の事件に重点を置いていて、髪結いはこれからといったところ。紗雪、和真、小太郎。3人の目指すところも気になるが、恋愛面が特に気になる。続きは発売されるのだろうか?発売されることを切に願う。 男性よりも女性に。ツンデレ好きさんにオススメの作品。2014/12/22
ゆっこ09
7
髪結いとしての成長物語かと思いきや、火付けと疑われたり逆ハーレム状態だったりなんだか思ってたのと違うぞ…と感じつつそのまま読了。なんじゃこりゃ?背表紙のあらすじに騙された。読みやすいので活字慣れしていないティーンズ向きかもしれない。2018/01/16
ドバイ子
5
江戸が舞台ですが、登場人物の価値観は現代のように感じました。往来で年頃の男女が言い合いしたり、連れ立って歩いたり。けれど、人の情が現代よりもより直接的で分かりやすく、温かい気持ちになりました。携帯電話やメールや、間接的なコミュニケーションが無い時代だからでしょうか。そして、胸がきゅんきゅん鳴る少女・時代物小説でした。次から次にイイ男が登場した時は、まさかお江戸逆ハーレム物語か!と慄きましたが、結末ににっこりです。余談ですが、和真は色黒で太眉に違いない(描写はありませんが)大変、好みの男であります。2015/01/07
ゆうら
3
火事で住み込みの奉公先を無くしてしまった紗雪。髪結いの千晶に出会って、新しい一歩を踏み出して行く。若者たちの成長に、謎解きを絡めて、ちょっとライトノベル風時代モノかな。そんな軽さが好きな人にはいいかも。次回があれば読んでみようかと思う。2015/06/14