内容説明
妻子を愛するがゆえに、秘密の研究に没頭する男に隠された謎を巡り、杉下右京と神戸尊の意見が真っ向から対立する「すみれ色の研究」、子供たち7人を人質としたバスに強引に同乗した尊と、彼の残したヒントから捜査本部で事件解決を目指す右京の奮闘を描く「ピエロ」、フィリップ・マーロウを敬愛する探偵・矢木が、特命係を巻き込んで活躍する「名探偵再登場」など7篇。連続ドラマ第10シーズンの第7話~第13話を収録。
著者等紹介
輿水泰弘[コシミズヤスヒロ]
1960年生まれ。フリーのコピーライターを経て脚本家デビュー
碇卯人[イカリウヒト]
1960年生まれ。鹿児島県の離島に暮らす某ミステリ作家の別名(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
二分五厘
13
『すみれ色の研究』神戸君に放つ右京さんの衝撃の、嘲笑+「残念ながら、きみのことを信頼に足ると思ったことなど一度もありませんよ」に愕然。『ピエロ』ニセモノの青空と白い雲を追ったテロリストと、更にそれを追う窓際の天才。大河内さん好きだわ。『名探偵再登場』待ってましたマーロウ矢木(^o^)見かけによらず名探偵!この人のスピンオフ観たいです。『つきすぎている女』ついてない女がつきまくり?調子が悪い右京さんを尻目に、またもや暴走を始めるおっちょこちょいな女w。右京さん不調の原因に意外な人間味を感じた(^o^;)2016/09/19
十六夜(いざよい)
11
妻子を愛するがゆえに、秘密の研究に没頭する男に隠された謎を巡り、杉下右京と神戸尊の意見が真っ向から対立する「すみれ色の研究」、子供たち7人を人質としたバスに強引に同乗した尊と、彼の残したヒントから捜査本部で事件解決を目指す右京の奮闘を描く「ピエロ」、フィリップ・マーロウを敬愛する探偵・矢木が、特命係を巻き込んで活躍する「名探偵再登場」など7篇。連続ドラマ第10シーズンの第7話~第13話を収録。2019/07/15
だまし売りNo
8
「ピエロ」ホームレスの集う公園で炊き出しする女性は、杉下と伊丹を警察官であると見抜く。伊丹の顔が強面であるという理由で、ここは笑いどころである。一方で警察官と見抜いて警戒する彼女の反応は、ホームレスを排除し、ホームレス支援の活動を抑圧する傾向のある警察の姿勢を反映したリアリティがある。社会性と娯楽性を深めていく相棒に今後も期待大である。2019/04/21
BIN
7
そういえば「花の里」の女将どこで変わったんだろうと思っていたら『つきすぎている女』で変わっていたとは。スランプな杉下さんというのも見ものだった。やはりいちばん印象的なのは『ピエロ』でこれはドラマでも見た。ネット恐ろしい。名探偵の存在は完全に忘れてました。上巻の話に比べるとまだ軽めの話だったので一息つけた気分です。2016/06/27
Richard Thornburg
4
感想:★★★ 7篇で構成される短編集です。 一番印象的だったのは『ピエロ』です。 事件の真相としてはありがちで捻りもなくストレートなのですが、警察側の切羽詰った緊張感がスリリングで、犯人グループのそれぞれ異なる個人の思惑と犯行動機も興味深いところでした。 『つきすぎている女』ではスランプ状態の右京さんが面白く、『名探偵再登場』ではマーロウ八木が好印象でした。 お次は下巻へ。2014/04/23