江戸を造った男

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  • サイズ B6判/ページ数 499p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784022514097
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

【文学/日本文学小説】七兵衛(後の河村瑞賢)は、明暦大火の材木買い占めで巨万の利益を得る。やがて日本列島の航路開設や治水・鉱山採掘などの大事業を次々と成功させていく……。新井白石をして「天下に並ぶ者がない富商」と称賛された男の生涯を描く長篇時代小説。

伊東潤[イトウジュン]

内容説明

明暦三年(一六五七)、材木商の河村屋七兵衛(後の瑞賢)は、徳川四代将軍家綱の後見役である保科正之から日本列島の海運航路開発を命じられた。食糧不足に悩む巨大都市・江戸に、奥羽の物産を届ける新たな物流拠点を構築するためである。さらに大坂・淀川治水工事や越後高田藩の銀山開発など、知恵と並はずれた胆力で何度も危地をくぐり抜け、七兵衛は江戸という時代を縁の下から支えるインフラ構築事業に邁進していく…。

著者等紹介

伊東潤[イトウジュン]
1960年、神奈川県横浜市生まれ。早稲田大学卒業。『国を蹴った男』(講談社)で「第三十四回吉川英治文学新人賞」を、『巨鯨の海』(光文社)で「第四回山田風太郎賞」と「第一回高校生直木賞」を、『峠越え』(講談社)で「第二十回中山義秀文学賞」を、『義烈千秋 天狗党西へ』(新潮社)で「第二回歴史時代作家クラブ賞(作品賞)」を、『黒南風の海―加藤清正「文禄・慶長の役」異聞』(PHP研究所)で「本屋が選ぶ時代小説大賞2011」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ナイスネイチャ

203
図書館本。河村瑞賢という名前を聞いたことある程度の知識でした。江戸を造ったというのは?越後治水と畿内治水に尽力した様を描かれてたので、江戸にも貢献したかも知れないが今作品では新井白石を見いだしたぐらいしか読み取れなかったです。ただ治水工事など一介の商人が人を掌握していくか大変勉強になりました。2016/10/09

starbro

157
伊東潤は、新作中心に読んでいる作家です。タイトルを見た時に「家康、江戸を建てる」と思いっ切り被っていると思いましたが、内容は全く異なりました。「江戸を造った男」というよりも、「江戸時代の公共工事請負人」といった感じです。河村瑞賢の物語は初めてだったので、大変新鮮でした。多少私の仕事とも共通点があったので、興味深く読みました。民活がされていたことが、260年余、江戸時代が維持された一つの要因なのかも知れません。2016/10/14

takaC

130
門井慶喜『家康、江戸を建てる』には大勢のヒーローが登場したが、この本の主役は河村瑞賢(七兵衛)ただ一人。2018/05/08

あすなろ

119
大欲・大利・徳望の人、河村瑞賢は、経世財民である。彼は、長期に亘る江戸時代の継続の礎を様々なインフラ作りをした隠居願う商人。捉え方によっては、総合商社やスーパーゼネコンに勤務する定年過ぎても再雇用されるいい人の現代の物語かのようだ。否、こうした人であったなら、現代でもインフラ作りに奔走しているに違いない。こういう現代における商人になりたいものだ。更に新井白石迄、タニマチとして育てた。以上、いいのだが、伊東氏としては緊迫感少なめと印象だった。直木賞受賞作とはならなかったのはそういう点か?2016/10/27

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

89
久しぶりに読む伊東作品。戦国ものの印象の強い氏の作品には珍しく、江戸の商人の一代記です。国家としても重要性の増す西回り海運航路の整備、越後国上田銀山の開発、淀川と大和川の治水工事と、一介の商人である河村屋七兵衛(瑞賢)が幕府からその手腕を認められ、次々と難事業をやり上げていきます。何事も、無理だ、できないと思ったらそこで終ってしまいますが、その先へと進んでいく勇気を与えてくれる一冊となりました。いつもと少し違った伊東さんの一面を見せてもらった気がします(*^^*)2017/05/30

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