岩波現代文庫
分水嶺

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  • サイズ 文庫判/ページ数 388p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784006030179
  • NDC分類 712.1
  • Cコード C0195

出版社内容情報

30年に及ぶヨーロッパの激動期を生きぬいた芸術家の赤裸々な記録.大戦前後の現代史を背景に,ロラン,アランら知識人との親交,パリの日本人たちの生態等を詩情豊かに描く.粟津則雄解説

内容説明

三十年に及ぶヨーロッパの激動期を生きぬいてきた芸術家の赤裸々な記録。大戦前夜の暗い谷間の時代、レジスタンス、解放、波瀾の現代史を背景に、ロマン・ロラン、アラン、ガンジーらの知識人との親交、多くのパリに住む日本人の生態等が、幾多の「分水嶺」を経た著者のもつ鋭い感性と詩情あふれる筆で克明に描かれる。

目次

1 郷土を去る
2 地中海
3 パリ
4 クラマールの夏
5 森の孤独
6 リラの花の家
7 ボエミアン
8 呪われた詩人
9 未生前の光
10 第二次大戦
11 占領されたフランス
12 レジスタンス
13 「詩」と「真実」
14 ドミ・モンド
15 戦後

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ほんままこと

3
この人の彫刻は本当に素晴らしい。実際に接したロマン・ロラン像、やガンジーの像など。自分の自我に従い、家族を捨ててフランスに渡り、西欧的思惟のあり方に快適さを感じ、30年近くをそこで過ごしたのだ。「主観と実感とはちがう。経験が主観を生むだろうが、実感というのは、経験の集積が自我を形作るときに、はじめて意味をなすであろう。自伝などというものは、それ以外の理由で書いても価値はないだろう。私がゲーテの『詩と真実』を愛するのもこれのためである」という部分が印象に残った。2022/02/17

sachi716

1
すでに2013年ベスト本候補。 どんな状況でも自由な心で感じるままに行動できているところが本当にすごい。 明治の人のおおらかさというか自由さというか。 女の人があまりにたくさん出てくるので覚えきれないが、それぞれにキャラクターが立っていて素晴らしい。 数ヶ月したら再読したい。 また新しい発見があると思う。 あまり知られていない名著に出会えた喜びを感じられる本。2013/01/24

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