岩波ブックレット
裁判員時代に死刑を考える

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  • サイズ A5判/ページ数 79p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784002708072
  • NDC分類 326.41
  • Cコード C0336

内容説明

裁判員裁判が始まり、死刑判決のケースが出てきている。『モリのアサガオ』などを通じて死刑とは、を問いかける漫画家郷田氏と、裁判員裁判を取材し続けているジャーナリスト竹田氏が、死刑の基準、判例、裁判員が死刑判決にかかわることについて対談する。

目次

1 市民が死刑と向き合う(『モリのアサガオ』;『サマヨイザクラ』;死刑求刑の裁判員裁判;永山基準と光判決:刑場公開と刑務官の負担)
2 裁判員に重圧と葛藤(「お上任せ」を改革;被告の反省と償い;被害者遺族の心情;冤罪と全員一致ルール;取り調べの可視化と証拠開示)
3 一人ひとりが考え続ける(裁判員の選任;守秘義務と制度見直し;世論調査;死刑の抑止力と終身刑;「個人」と「国」)

著者等紹介

郷田マモラ[ゴウダマモラ]
1962年三重県生まれ。83年大阪総合デザイン専門学校グラフィックデザイン学科卒、フリーのイラストレーター時代を経て、93年にモーニングのちばてつや賞一般部門・大賞受賞、ミスターマガジンの新人漫画賞・入選受賞で二誌同時デビュー。98年、『きらきらひかる』が連続ドラマ化。05年、『MAKOTO』が映画化。09年、『サマヨイザクラ』がスペシャルドラマ化。10年、『モリのアサガオ』(第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門・大賞受賞)が連続ドラマ化

竹田昌弘[タケダマサヒロ]
1961年富山県生まれ。85年早稲田大学法学部卒。毎日新聞記者(静岡支局、大阪本社第一整理部)などを経て、92年に共同通信記者となり、宇都宮支局、編集局社会部、大阪支社社会部に勤務、事件・事故や司法を長く担当した。2005年編集局社会部次長。09年2月から社会部編集委員。つくば国際大学の非常勤講師(メディア社会学)も務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

gtn

3
「モリのアサガオ」の作者郷田マモラ氏は、冤罪の可能性等を考慮に入れても、被害者感情を考えれば、紙一重で死刑を肯定しているという。死刑の峻烈さを自分で描きながら、自分で怯えている作者がこうである。死刑可否の判断は簡単ではない。2018/04/14

kazuya

1
郷田・竹田両氏による対談をもとに、適宜注による解説がなされている形式の一冊。 2011年のものとやや古いが、死刑廃止論や裁判員の負担等については、今でも考えさせられる問題だと思う。2022/01/22

Special77

1
裁判員にとても重い負担を強いる裁判員制度の問題点を突く。被害者の感情に応えるという、「真っ当な感覚」が、冤罪などの人権侵害を生む可能性があると考えると、やはり裁判員制度は廃止すべきであろうと考えた。2015/11/23

はまおか

1
薄い割に結構タフな読み物。色々背景を知っておかなければきっとちんぷんかんぷんに終わるだろう。しかし、今後司法に携わる人をはじめ、裁判員を担う私たち自身が知っておかなければならないことが一つひとつ丁寧に解説されている。いや、凝縮されていると思う。良書だと思う。色々議論があるのは分かるが、個人的には感情的に物事を考える性格なので、被害者感情を考慮して死刑制度は必要だと思う。この本、小学校の道徳の時間にテキストとしてつかってもいいのではないかと思うのだが。2011/07/27

抹茶ケーキ

0
漫画家と弁護士の対談。対談の短さのせいだろうとは思うけど、他の本でも言われていることを繰り返しているような気はした。2016/11/12

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