出版社内容情報
政治学者の藤田省三(1927―2003)と松下圭一(1929―2015)は、1950年代半ばの日本社会における「大衆」の問題に主眼をおきながら自らの思想を築き上げた。「現代」という時代と格闘した二人のデモクラットの思索を対照させながら、戦後日本の「市民」概念がいかに「大衆」を意識しつつ形作られたかを探る本格研究。
内容説明
藤田省三(一九二七‐二〇〇三)と松下圭一(一九二九‐二〇一五)は、一九五〇年代半ばの日本社会における「大衆」の問題に主眼をおいて自らの思想を築き上げた。「近代」とは区別された「現代」という時代に向き合った二人のデモクラットの軌跡から、戦後日本の「市民」概念がいかに「大衆」を意識しつつ形作られたかを浮き彫りにする。「大衆」「市民」「天皇制」「民主主義」をめぐる戦後思想史研究。
目次
プロローグ 「大衆民主主義」再考
序章 「大衆」と「市民」の概念史
第1章 敗戦と自由
第2章 天皇制と現代
第3章 市民と政治
第4章 先進産業社会の二つの顔
終章 「国家に抗する社会」の夢
著者等紹介
趙星銀[チョウサンウン]
1983年韓国忠清南道生まれ。2006年韓国延世大学政治外交学科卒業。2015年東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了(法学博士)。現在、明治学院大学専任講師。専攻は日本政治思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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