出版社内容情報
「普遍」を掲げる思想を抱いて日本近代を駆け抜けた,稀有な精神の軌跡を描く本格評伝.「キリスト愛国」の理想とその挫折,一高不敬事件以後の孤立と貧困の中でつかんだ「信仰義認論」という回心の形,義戦論から不戦論への転換と晩年の終末論的再臨思想……難問から逃げることなく,常に変わり続けた「当たり前」の生涯を描く.
内容説明
内村鑑三の波瀾の生涯を、忠実かつ綿密に再現する。「キリスト愛国」の理想とその挫折、一高不敬事件後の孤立と貧困のただ中でつかんだ新しい世界観、義戦論から不戦論への転換と、晩年の宇宙的終末思想…難問に直面して逃げることなく、常に究め続けた生の軌跡を描く。
目次
序章 維新変革と二生
第1章 日本のキリスト教文明化(神々の衝突;札幌農学校のキリスト教;札幌教会の設立;共同体の破綻;エルウィンの施設体験;アマスト大学生活;キリスト教国の決算)
第2章 世界の中の日本(キリスト愛国と不敬事件;挫折と慰め;日本と日本人;日本の改革;義戦と非戦;隠者と植樹)
第3章 宇宙完成の祈り(世界の危機;再臨思想と再臨運動;万物の復興と宇宙の完成)
終章に代えて 「心の灯台内村鑑三」の意味
著者等紹介
鈴木範久[スズキノリヒサ]
1935年生まれ。専攻は日本宗教史。立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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