月に吠えるオオカミ―写真をめぐるエセー

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  • サイズ B6判/ページ数 134p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000014076
  • NDC分類 740.4
  • Cコード C0070

出版社内容情報

穂高やヒマラヤなど峻厳な世界の高峰,僅かに残る原生林,生命の宝庫である赤道直下の熱帯雨林,そして知床など生物多様性に富む北海道の手つかずの自然に対峙し,その崇高な美しさを撮り続ける写真家.過酷な撮影状況を,自然に寄り添いながら乗り越える写真家の思いと,心に残る人々の記憶を綴ったエセー集.写真23点掲載.

内容説明

世界の高峰、原生林、熱帯雨林、手つかずの自然への写真家の思いと心に残る人々の記憶。

目次

遙か遠くへ(遙か遠くへ;月に吠えるオオカミ)
穂高へ(あの頃のわたしの穂高;不可思議;回想・田淵行男―先生から学んだこと)
地球を歩く(限界に生きる樹;地球最後の秘境ヌアバレ・ヌドキ;雪と氷の三国への旅;豊かな水と森紀行・屋久島;星野道夫の手紙)
北国で暮らす(道東の自然とともに;威厳に満ちた崇高な世界―世界一美しかった北海道;カムイの森)
ラン巡礼(山でのランとの出会い―ラン巡礼一;キナバル山―ラン巡礼二;アマゾン河―ラン巡礼三;ギアナ高地―ラン巡礼四)

著者等紹介

水越武[ミズコシタケシ]
1938年、愛知県豊橋市に生まれる。東京農業大学林学科中退後、田淵行男氏に師事。その後、フリーの写真家としてヒマラヤ、日本の山岳・森林、北米・シベリアの森林、中南米・ボルネオ・アフリカの熱帯雨林、温暖化により後退する氷河など、一貫して地球全体をとりまく生態系をテーマとする。主な写真集として『水越武写真集 日本の原生林』(岩波書店、日本写真協会年度賞)、『HIMALAYA』(講談社、講談社出版文化賞)、『水越武写真集 森林列島』(岩波書店、第18回土門拳賞)、『水越武写真集 知床 残された原始』(岩波書店、芸術選奨文部科学大臣賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Sakie

16
山。そして人間を取り巻く自然。オオカミと歌を交わしたエッセイがいちばん好きだ。人の気配のない山や原野を何日何週間と独り彷徨して倦まない著者は、世界各地の山や辺境の地を巡り、信州、北海道と居を移し、写真を撮る。『水は豊かな表情と謎に満ち、かぎりなく美しく神秘的な存在である』。水に惹かれる性質に加え、エドワード・ウェストンの荘厳さを念頭に撮った写真なら、私の嗜好ど真ん中間違いない。湖、雪、雪煙、氷、氷河。質感や表情を逃さず写し撮った白黒写真がたまらなく美しい。モノクローム限定写真集「真昼の星への旅」、欲しい。2020/10/04

ターさん

1
写真はシャッターを押しさえすれば撮ることができる。しかし、実は大変な問題があるのだ。「写真はどんな困難がともなおうと、危険があろうと、現場に自分を立たせなければ目的とする撮影を進めることはできない」まして大自然をテーマとする写真家は、時に命の危険を感じながら撮影する。息を飲むような自然の光景は、そうした行為によって生まれている。写真家、白川義員氏も同じようなことを言っていた。以前(40年程前)、白川氏は撮影助手を募集していた。海外の山を目指す友人は本気で考えていた。次は水越氏の写真集を手にしたいと思う。2021/02/20

林克也

0
水越さんのような、自分の芯を貫く生き方に憧れます。同じ東三河出身者として(出身地なんか、実際どう関係するのか、と言えばそれまでですが)、自分の芯の無さに打ちのめされました。2018/02/03

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