内容説明
摂食障害とは何なのか、拒食・過食に悩む人たちの声からこの「病い」の新しい捉え方を提言する。
目次
第1章 食べられなくなるとき(食事のゆがみ;やせたい気持ち;過活動と隠れ蓑 ほか)
第2章 食べ過ぎる病い(過食のこころ;わかってもらえないつらさ;家族の役割)
第3章 治っていく道のり(こころとからだの声;からだへのひずみ;治療の実際 ほか)
著者等紹介
野間俊一[ノマシュンイチ]
1965年、香川県生まれ。1990年、京都大学医学部卒業。同大学病院精神科神経科、国立京都病院内科・精神科にて研修を受ける。1994‐96年、ドイツ、ヴュルツブルグ大学精神療法・医学的心理学研究所にて研究に従事。京都博愛会病院精神科を経て、現在、京都大学医学部精神科神経科助手。専門領域は、精神病理学、心身医学、リエゾン精神医学
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感想・レビュー
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まいこ
3
拒食になる人には根底に取り残され不安があり、何らかの形で認められるような自分を作り上げたいという動機があるという。そうして作り上げた偽りの自分は、本当の自分からは乖離しており、それを隠すために痩せる必要があるという。しかし、「評価されたい自分」という一見すると三人関係の問題の奥にあるのは、誰とも安心した関係を築けないという二人関係の深刻な問題だという。やはりそれは幼少時の母親との関係にたどり着く。2014/02/17
すみれ
1
身近な人の為に読んだ。患者の心がストーリーになって生々しく書き殴られているが、一歩置いて俯瞰的な分析が入る良本。対処法より問題の根っこを書いてくれてる。 本当に多い病気なので出会った人は読んで欲しい。2013/12/26
Haru
0
摂食障害について、典型的なエピソードとその解説という構成で紹介しています。当事者としてどうするか、家族としてどうするか、というアドバイスもあります。著者があたたかい目で摂食障害に苦しむ人を見ていることに好感を持ちました。2017/06/17